第186回国会(常会)
答弁書第五六号 内閣参質一八六第五六号 平成二十六年四月八日 内閣総理大臣 安倍 晋三
参議院議長 山崎 正昭 殿 参議院議員糸数慶子君提出米軍嘉手納基地ポリ塩化ビフェニール(PCB)汚染隠ぺいに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員糸数慶子君提出米軍嘉手納基地ポリ塩化ビフェニール(PCB)汚染隠ぺいに関する質問に対する答弁書 一及び二について お尋ねの「一九八六年に米空軍嘉手納基地で変圧器から有害なポリ塩化ビフェニール・・・を含む油が漏れ出た事故」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、昭和六十一年に、嘉手納飛行場において、ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)を含有する絶縁油が漏出した事案(以下「本件事案」という。)があったことを受け、我が国に駐留するアメリカ合衆国軍隊(以下「米軍」という。)が汚染された土壌の除去及び現場の回復作業を行うなど適切な対応をとったことを政府として確認している。 三について PCBは、自然的作用による化学的変化を生じにくく、かつ、生物の体内に蓄積されやすい物質であり、また、継続的に摂取される場合には、人の健康を損なうおそれがある物質である。 四について 本件事案において、漏出した絶縁油に含まれるPCBの濃度については、政府として把握していないため、お答えすることは困難である。 五について 米軍から施設及び区域が返還された場合には、我が国の責任において原状回復措置を行っているところである。 六について お尋ねの「今日まで検出された環境汚染物質」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。 七について 政府としては、毎年、米軍が使用する施設及び区域における水質及び大気質の環境調査を行っているところである。また、米軍に係る環境問題については、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第二十五条1の規定に基づいて設置された合同委員会の下にある環境分科委員会の枠組みを活用するなどして、適切に対処してまいりたい。 |