質問主意書

第186回国会(常会)

答弁書


答弁書第二五号

内閣参質一八六第二五号
  平成二十六年三月四日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員川田龍平君提出臨床研究における疑惑究明調査を当事者に委ねることに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出臨床研究における疑惑究明調査を当事者に委ねることに関する質問に対する答弁書

一について

 厚生労働省医政局においては、御指摘の「SIGN研究」(以下「SIGN研究」という。)の研究代表者が所属する東京大学及びノバルティスファーマ株式会社(以下「ノ社」という。)に対する聞き取り調査の結果を踏まえ、同大学及びノ社に対し、できるだけ早く事実関係の詳細な調査(以下「本件調査」という。)を実施するよう依頼したところであり、本件調査の結果の最終的な報告を受けていない現時点においては、お答えを差し控えたい。

二、四及び六について

 SIGN研究については、厚生労働省において、まずは本件調査を実施するよう依頼したところであり、今後、本件調査の結果を踏まえ、必要な対応を検討してまいりたい。

三について

 お尋ねの「抗議」がどの発言を指すのか必ずしも明らかではないが、平成二十六年二月十二日の閣議後記者会見における田村憲久厚生労働大臣の発言の中では、仮にノ社社員がSIGN研究のデータ解析に関わっていたことが事実であれば、ノ社が高血圧症治療薬の臨床研究事案を受けて自ら公表した再発防止策に違反することになることから、これに対し遺憾の意を表明するため「抗議」という言葉を使用したものである。なお、お尋ねの「調査・指導・処分」を含めた今後の対応については、本件調査の結果を踏まえて検討してまいりたい。

五について

 お尋ねの「投入」の意味するところが必ずしも明らかではないが、SIGN研究の実施を直接の目的として交付された補助金等はない。なお、SIGN研究の実施機関に対して交付された運営費交付金については、使途を特定しないものであることから、SIGN研究に係る人件費その他の費用に充てられた経費を特定してお答えすることは困難である。

七について

 御指摘の「不正」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

八について

 一般的に、御指摘の「個人の生命身体健康に関する利益」は、尊重されるべきであると考えている。