質問主意書

第186回国会(常会)

質問主意書


質問第一八〇号

新型輸送機オスプレイの訓練参加中止と気象に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年六月二十日

福島 みずほ   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   新型輸送機オスプレイの訓練参加中止と気象に関する質問主意書

 沖縄の全ての自治体が反対する中、二〇一二年十月、普天間基地へ新型輸送機オスプレイの配備が始まった。沖縄県の集計では第一次配備後の二か月間(二〇一三年十月一日から十一月三十日)で、オスプレイの日米合意違反の飛行は三百十八件である。住民の安全が無視されている飛行実態が明らかになっている。
 二〇一四年五月二十八日には、中国地方知事会が「住民の平穏な生活を乱す米軍機の飛行訓練への対策について」を日本政府に要請した。その中で中国地方知事会はオスプレイについて「未だ地域住民の安全性への懸念は払拭されていない状況にある」と指摘し、飛行訓練の事前の情報提供と共に、オスプレイの安全対策に関する説明を具体的に求めている。
 オスプレイは普天間基地配備以後、日米共同統合防災訓練や、自衛隊との合同輸送訓練に参加することが発表されたが、いずれも中止となっている。
 たとえば、二〇一四年二月に行われた日米共同統合防災訓練では、参加予定であったオスプレイは悪天候を理由に参加を取りやめたが、陸上自衛隊ヘリや高知県の消防防災ヘリは、予定どおり参加した(二〇一二年十月七日付け高知新聞)。
 このように、オスプレイの訓練参加中止は、多くの理由が天候悪化とされているが、訓練予定地の住民からは、オスプレイは「天候の変化に弱いのか」という不安の声があがっている。
 オスプレイの飛行と気象状況の関係は、オスプレイの安全性に関わる重要な問題であり、訓練中止に至る一連の流れについて、以下質問する。

一 日米共同統合防災訓練並びに自衛隊との合同輸送訓練に対するオスプレイの参加は、米軍の発案か、あるいは日本政府の要請か。個々の計画について明らかにされたい。

二 オスプレイの訓練参加中止決定は、米軍の判断か、あるいは日本政府の判断か。個々の計画について明らかにされたい。

三 オスプレイの普天間基地配備から今日まで、オスプレイが訓練に参加した全計画(訓練参加が中止された計画を含む)を明らかにされたい。

四 オスプレイの参加が中止になった個々の訓練計画に関して、中止となった理由を明らかにされたい。

五 オスプレイの訓練参加中止の理由に、気象条件がある場合、個々の気象状況と参加中止の判断の関係について、政府の承知するところを示されたい。また、住民からあがっているオスプレイに対する不安の声について、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。