質問主意書

第186回国会(常会)

質問主意書


質問第六四号

国会事故調報告書に基づく原発規制・安全対策の対応状況に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年四月十日

清水 貴之   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   国会事故調報告書に基づく原発規制・安全対策の対応状況に関する質問主意書

 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(以下「国会事故調」という。)の最終報告書には、七つの提言が明記されたうえで、「当委員会は国会に対してこの提言の実現に向けた実施計画を速やかに策定し、その進捗の状況を国民に公表することを期待する」という文言が記載されている。本報告書は国権の最高機関である立法府に対して提出されたものであり、本提言に基づく対応は原子力発電という国民に大きなリスクを負わせる政策に伴って当然実施されるべきものとして、極めて重要であると考える。
 右の点を踏まえ、以下質問する。

一 国会事故調の提言への対応状況

1 東京電力福島原子力発電所事故に関し国会及び政府に設けられた委員会の提言のフォローアップに関する有識者会議の平成二十六年度における開催予定について示されたい。
2 国会事故調の提言について、政府における検証状況を示されたい。
3 政府や原子力事業者から独立した者で構成される国会事故調の提言への対応状況を検証する機関を設置するべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

二 原子力防災会議の組織について

1 原子力防災会議事務局スタッフの出身省庁別人数を示されたい。
2 資源エネルギー庁出身の職員も原子力防災会議事務局に参画しているとすれば、原子力発電を推進する側の者が規制を担当する組織に入っていることで適切な規制が行われないのではないかとの疑義が生じるが、その点について、政府の見解を明らかにされたい。
3 原子力防災会議事務局に世界最高水準の知見がリアルタイムで入るよう、職員の海外留学や人事交流といった表面的な措置だけでなく、日常的な職員交流や随時的な海外派遣を始めとする共同して業務を行う仕組みを導入するべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

三 地域防災計画(原子力災害対策編)内に規定されている「避難計画」の実効性について

1 原子力災害対策指針に基づき原子力災害対策重点区域を設定する都道府県及び市町村における物資輸送手段の確保の担保状況について示されたい。
2 前記三の1に関して、人員輸送手段の確保の担保状況について示されたい。
3 前記三の1及び2について、住民と協力した訓練の実施状況について示されたい。

  右質問する。