質問主意書

第186回国会(常会)

質問主意書


質問第一五号

技術士の研究開発プログラム・マネジメントへの活用に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十六年二月十三日

藤末 健三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   技術士の研究開発プログラム・マネジメントへの活用に関する質問主意書

 平成二十五年度補正予算において「革新的研究開発推進プログラム」のための経費が五五〇億円計上された。本事業はプログラム・マネージャー(以下「PM」という。)が研究開発プログラムを提案し、優秀な技術と人材を結集し、自らの権限と責任で臨機応変にプログラムをマネジメントするのが特徴である。今後は、科学技術イノベーションの観点からも、同事業のように研究開発プログラムの立案、管理、運営を行う専門職の役割はますます重要になると考えられる。
 米国においては、主要研究機関等でPMとして多くの人材が雇用されており、PMは一つの職種として確立しキャリアパスも明確である。しかしながら我が国においては、PMの専門職としての位置付けは明確でなく、その養成も進んでいない。
 その一方で、我が国においては、科学技術に関する高度の専門的応用力をもって計画、研究、評価等の業務を行う者として約七万五千人が技術士の資格を有し、産業界等で一定の役割を果たしてきた。近年、技術の高度化・統合化に加え、経済のグローバル化、産業構造の変化等企業を取り巻く状況も大きく変化していることから、技術者に求められる資質能力も高度化・多様化してきており、技術士制度の在り方について見直しが迫られている。
 ついては、技術士を研究開発プログラムのPMとして活用すべきであるとの観点から、以下質問する。

一 研究開発プログラムにおけるPMの役割及び求められる資質について、政府の見解を明らかにされたい。

二 技術士のうち特に総合技術監理部門については、業務全体を俯瞰し、最適な企画、進捗管理、リスクマネジメント等を行う能力が求められていることから、同資格取得をPM養成の一方策として活用することが有効であると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。また、現行の試験制度において、前記一に鑑み不足していると思われる点がある場合には明らかにされたい。

三 科学技術・学術審議会技術士分科会において、技術士制度の在り方について検討が行われていると承知しているが、その検討状況及び今後のスケジュールについて明らかにされたい。

  右質問する。