質問主意書

第185回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第五六号

内閣参質一八五第五六号
  平成二十五年十一月二十二日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員藤末健三君提出アジア太平洋の安全保障に関するフォーラムの設置に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出アジア太平洋の安全保障に関するフォーラムの設置に関する質問に対する答弁書

一について

 北米、欧州及び中央アジアの諸国並びにモンゴルが加盟する安全保障機構である欧州安全保障協力機構については、冷戦期において北大西洋条約機構加盟国とワルシャワ条約機構加盟国間の緊張の緩和に大きな役割を果たし、また、現在においても、加盟国間における軍事活動の透明性向上のための取組を進めるとともに、経済、環境及び人権・人道の各分野における課題についても包括的に取り扱うことによって、加盟国間の信頼醸成や紛争予防に貢献していると評価している。
 これに対し、アジア太平洋地域における政治・安全保障問題に関する全域的な対話の場である東南アジア諸国連合地域フォーラム(以下「ARF」という。)については、アジア太平洋地域の安全保障環境の向上や信頼醸成の促進を図る上で、参加国が政治・安全保障情勢に関する率直な意見交換やテロ対策、海上安全保障、軍縮・不拡散等の分野における具体的な取組を進めていくための重要な国際的フォーラムであると評価している。

二及び三について

 お尋ねの「危機の低減や紛争防止を支える枠組み」及び「アジア太平洋地域における常設安全保障対話フォーラムの新設」の意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国としては、日米同盟を基軸としつつ、域内各国の発展段階、政治・経済体制、安全保障観等が多様であるといったアジア太平洋地域の特徴を踏まえ、ARFを含む様々な対話の枠組みの重層的な整備に努めていく考えである。