質問主意書

第185回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第二八号

内閣参質一八五第二八号
  平成二十五年十一月一日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出国民皆保険制度に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出国民皆保険制度に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 交渉に係る個別具体的な内容についてお答えすることはできないが、我が国には、国民皆保険制度など世界に誇るべき国柄があり、これらの国柄を断固として守っていく。政府としては、与党と十分連携し、我が国として、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の結果を追求するという方針に、何ら変更はない。

三について

 お尋ねの保険診療と保険外診療を併用する取扱いについては、我が国の医療保険制度において、保険外併用療養費制度として、一定の要件の下に保険診療と保険外診療の併用を認めているところ、当該制度については、「日本再興戦略」(平成二十五年六月十四日閣議決定)等において、保険診療と保険外診療の併用に向けた安全性、有効性等の評価の迅速化及び効率化を図っていくこととしている。

四について

 お尋ねの営利企業による医療サービスの提供については、政府としては、医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七条第五項等の規定の趣旨を踏まえ、営利を目的として、病院、診療所又は助産所を開設しようとする者に対しては、原則として開設の許可を与えないこととしており、今後も、同法の趣旨にのっとり、医療を受ける者の利益の保護を図ってまいりたい。

五について

 厚生労働省としては、市町村国民健康保険は、国民皆保険の基礎として重要な役割を果たしており、その安定的な財政運営を確保するためには、収納率の向上は重要な課題であると認識しており、市町村に対し、口座振替等の多様な保険料の納付方法の採用、保険料の納付勧奨の実施などの効果的な収納対策の実施を要請している。また、市町村国民健康保険は、低所得者や高齢で医療を必要とする者が多く加入しており、保険料の負担が相対的に重くなるといった構造的な問題があることから、保険料を納めやすい環境を整えるため、低所得者の保険料に係る軽減措置の拡充を図っているところである。