質問主意書

第185回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第二五号

内閣参質一八五第二五号
  平成二十五年十一月一日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員藤末健三君提出世界大学ランキングに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員藤末健三君提出世界大学ランキングに関する質問に対する答弁書

一について

 「世界大学ランキング」は複数の外国の民間企業等がそれぞれ独自に設定する評価指標に基づき作成しているものであるため、政府としては、特定の基準に偏ることがないよう、御指摘のタイムズ・ハイヤー・エデュケーション社の「世界大学ランキング」を含む複数の「世界大学ランキング」において、我が国の大学の順位の向上を目指すこととしている。

二について

 政府としては、今後、「日本再興戦略」(平成二十五年六月十四日閣議決定)などを踏まえ、外国人教員の積極的採用や留学生の受入れ拡大、英語による授業拡大など人材・教育システムのグローバル化を積極的に進める大学への支援の重点化、国際共同研究の戦略的推進や知的財産管理等を行うリサーチアドミニストレータ等の研究支援人材の着実な配置の促進、産学官の連携の一層の拡大などに取り組む方針である。

三について

 御指摘のとおり、目標達成に当たっては大学の自主性・自律性が尊重されるべきである。私立大学はもとより、国立大学についても法人化により大学の裁量は拡大しており、こうした裁量をいかした年俸制の本格導入や企業等外部からの資金を活用した混合給与の導入といった国立大学における人事給与システムの改革等への取組を積極的に支援してまいりたい。

四について

 御指摘のとおり、「世界大学ランキング」には様々な評価があり、大学の国際的な評価指標として「世界大学ランキング」を唯一の指標とすることは適当でなく、「世界大学ランキング」を含む多様な指標の活用が重要である。我が国の大学の国際的な評価を高めていく上で、教育研究水準の確保と向上を目的とした高等教育の質の保証に関する国際機関等における議論や国際的な連携協力の取組に参画していくことや、我が国及び諸外国の高等教育制度に関する情報の収集・発信を充実していくことも重要と考えている。また、国内においては、全ての大学が一定期間以内ごとに認証評価機関による評価を受けることとされているが、この認証評価制度についても、各大学における学修成果を重視した評価や、国際的な教育活動及び地域貢献等各大学が重点を置いている特定の教育研究活動に着目した評価などが実施されるよう、その改善に向けて検討しているところである。