質問主意書

第185回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一三号

内閣参質一八五第一三号
  平成二十五年十月二十九日

内閣総理大臣臨時代理           
国務大臣 麻生 太郎   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員川田龍平君提出高血圧症治療薬バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験の不正疑惑の真相究明に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出高血圧症治療薬バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験の不正疑惑の真相究明に関する質問に対する答弁書

一について

 高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会(以下「検討委員会」という。)による関係者に対するヒアリング等の調査は、可能な限り事実関係を明らかにする観点から、関係者の任意の協力により実施したものであり、その発言の内容については、関係者の判断に委ねられたものである。

二及び四から六までについて

 今回の高血圧症治療薬の臨床研究事案については、検討委員会において、これまでの調査で明らかになった事実関係とそれを踏まえた再発防止策を「高血圧症治療薬の臨床研究事案を踏まえた対応及び再発防止策について(中間とりまとめ)」(以下「中間取りまとめ」という。)として平成二十五年十月八日に取りまとめたところである。厚生労働省としては、いまだ詳細な調査結果を公表していない大学の今後の調査結果等を踏まえ、更なる調査の必要性について検討することとしている。

三について

 厚生労働省としては、中間取りまとめを踏まえ、降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の販売に関連して薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)違反が疑われる場合は、同法に基づく調査を行うなど適切に対応してまいりたい。

七及び八について

 御指摘の「科学的不正に関する報道事例」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、御指摘の「今回自主点検で提示された事例、臨床研究の指針違反」の事例については、詳細な事実関係と再発防止策の報告を大学等の研究機関に求めているところであり、厚生労働省としては、中間取りまとめを踏まえ、必要に応じ、これらの事例について考慮し、実効性のある再発防止策の検討を進めてまいりたい。

九について

 厚生労働省としては、虚偽の臨床研究データが承認申請に使用されることがないよう、薬事法に基づき必要な規制を設けているところであるが、仮にそのような事例が発覚した場合には、当該論文の検証を含め必要な対応を検討してまいりたい。