質問主意書

第185回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一一号

内閣参質一八五第一一号
  平成二十五年十月二十五日
内閣総理大臣 安倍 晋三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉過程に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉過程に関する質問に対する答弁書

一について

 自由貿易の推進は我が国の対外通商政策の柱であり、力強い経済成長を実現するために、アジア太平洋地域の活力を取り込むことは我が国の成長戦略にとっても不可欠であることからTPPへの参加を決断し、交渉参加国間で合意された手続をとった中で秘密保護に関する書簡を交換したものである。

二について

 TPP協定交渉に関する情報については、外交上のやり取りでもあるため、公開できないものが含まれるが、これまで、安倍内閣総理大臣が自らTPP協定交渉に臨む安倍政権の基本的考え方等について国会や記者会見等の場で説明している。また、お尋ねの市民が参加する団体を含む関係団体や地方公共団体等に対し交渉会合の前後に随時説明会を開くなど、公開できる情報については、状況の進展に応じて、しっかりと国民各層に提供するとともに、交渉に関する意見を募集する機会を設けている。今後とも、できる限り国民への情報提供に努めるとともに、国民の意見等をしっかり踏まえて交渉に臨んでまいりたい。

三について

 我が国は、TPP協定交渉に参加するに当たって、交渉参加国間で合意された手続をとった中で秘密保護に関する書簡を交換したが、当該書簡については、TPP協定交渉参加国との信頼関係もあり、詳細についてお答えすることは差し控えたい。

四について

 TPP協定交渉参加国が協定に署名した後、協定本体や附属書等が公表されることになると考えられる。TPP協定の国会審議に際しては、今後も丁寧な情報提供に努めてまいりたい。

五及び六について

 交渉に係る個別具体的な内容についてお答えすることはできないが、我が国には、美しい田園風景、農村の伝統・文化、国民皆保険制度など世界に誇るべき国柄があり、これらの国柄を断固として守っていく。政府としては、与党と十分連携し、我が国として、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の結果を追求するという政府の方針に、何ら変更はない。