質問主意書

第185回国会(臨時会)

質問主意書


質問第九〇号

世界大学ランキングに関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年十二月五日

藤末 健三   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   世界大学ランキングに関する再質問主意書

 先般提出した「世界大学ランキングに関する質問主意書」(第百八十五回国会質問第二五号)に対する答弁書(内閣参質一八五第二五号)(以下「答弁書」という。)を受領した。しかし、答弁内容は、「日本再興戦略」(平成二十五年六月十四日閣議決定)の目標管理に用いる世界大学ランキングの扱いや大学評価の在り方について不十分な内容であったので、以下再度質問する。

一 「日本再興戦略」で目標として掲げる世界大学ランキングとは何を指すのかとの問いに対し、答弁書は、「複数の「世界大学ランキング」において、我が国の大学の順位の向上を目指すこととしている。」としている。世界大学ランキングについては、複数の国の政府機関や民間機関から数多くの評価が行われており、ランキングによって、その基準や評価結果に大きく隔たりがある状況である。政府が世界大学ランキングトップ百に我が国の大学が十校以上入ることを目指すという目標を掲げても、何を基準に対策及び活動をしなければならないかの明確な基準を示さないままでは、各大学が具体的な対策及び活動を行えないと考えるが、今後の基準設定に係る取組について、政府の見解を示されたい。

二 世界大学ランキングの評価及び多様な視点からの大学評価の在り方について見解を求めたのに対し、答弁書は、「我が国の大学の国際的な評価を高めていく上で、教育研究水準の確保と向上を目的とした高等教育の質の保証に関する国際機関等における議論や国際的な連携協力の取組に参画していくことや、我が国及び諸外国の高等教育制度に関する情報の収集・発信を充実していくことも重要と考えている。また、国内においては、全ての大学が一定期間以内ごとに認証評価機関による評価を受けることとされているが、この認証評価制度についても、各大学における学修成果を重視した評価や、国際的な教育活動及び地域貢献等各大学が重点を置いている特定の教育研究活動に着目した評価などが実施されるよう、その改善に向けて検討しているところである。」としている。この考え方は、「日本再興戦略」の策定前と策定後でどのように変わったのか具体的に示されたい。

三 答弁書を見る限り、政府は「日本再興戦略」により、今後十年間で世界大学ランキングトップ百に我が国の大学が十校以上入ることを目指すという大きな目標を決めたにもかかわらず、従前の取組にとどまり、新たな抜本的取組を行うようには見えない。これでは、具体的なアクションが不十分であり、かえって我が国の大学の競争力を高める意志が政府に欠如しているものとみなされることを懸念するが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。