第185回国会(臨時会)
質問第八二号 普天間飛行場移設に伴う辺野古沖埋立てに関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十五年十二月四日 糸数 慶子
参議院議長 山崎 正昭 殿 普天間飛行場移設に伴う辺野古沖埋立てに関する質問主意書 日米両国政府は、平成二十五年十月三日に行われた日米安全保障協議委員会(2+2)共同発表において、「普天間飛行場の代替施設(FRF)をキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に建設することが、運用上、政治上、財政上及び戦略上の懸念に対処し、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを確認した」とし、県外移設を望む沖縄県民の声を顧みない発表を行った。 普天間飛行場代替施設建設事業に関しては、政府から補正後の環境影響評価書(平成二十四年十二月十八日提出。以下「評価書」という。)及び補正後の公有水面埋立承認願書(平成二十五年五月三十一日提出)が沖縄県に提出されている。この埋立承認願書に対し沖縄県環境生活部は、政府の示す環境保全措置にはなお不明な点があり、事業実施区域周辺の生活、自然環境保全についての懸念が払拭できないとして、十八項目四十八件にわたる意見を表明している。特に、合計二千百万立方メートルとされる大量の埋立土砂については沖縄県内外から入手するとしており、周辺環境に多大なる影響を及ぼすものと想定されるが、その入手方法、入手先及び入手量の詳細等については明らかにされないままである。 よって、以下質問する。 一 約二百万立方メートルの土砂を辺野古ダム周辺から採取する予定であると評価書にあるが、周辺に生息する生体系への影響をどのように考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。 二 前記一の約二百万立方メートル及び飛行場事業区域のうち既存陸上部の整地により発生する土砂約二百万立方メートルのほか、約千七百万立方メートルの土砂を購入する予定と評価書にあるが、入手予定先別に入手方法、入手量及び搬入方法を明らかにされたい。 三 前記二の約千七百万立方メートルの土砂のうち、沖縄県内より購入する土砂について、採取先はどこを予定しているのか。また、採取先の周辺に生息する生体系への影響をどのように考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。 四 ダム堆積土砂、浚渫土を含む建設残土、リサイクル材等を優先して使用すると評価書にあるが、それらの土砂に有害物質等が混入し、土壌が汚染される可能性が考えられる。土壌汚染への対策について、具体的に示されたい。 五 辺野古地区以外の土砂を搬入することにより、外来種の侵入が懸念されるが、それを防止するための具体策を示されたい。 右質問する。 |