質問主意書

第184回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二号

米国グレンデール市の「従軍慰安婦像」設置に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年八月二日

松田 公太   


       参議院議長 山崎 正昭 殿



   米国グレンデール市の「従軍慰安婦像」設置に関する質問主意書

 平成二十五年七月三十日、米国グレンデール市内の公園に、従軍慰安婦を象徴する少女像(以下「従軍慰安婦像」という。)が、在米韓国人団体の主導により建立された。同像が建立された土地は、グレンデール市議会の議決により提供されたものである。以下、本件に関し質問する。

一 平成二十五年七月三十日、米国グレンデール市内の公園に、従軍慰安婦像が建立されたことに対する政府の見解如何。また、同像の建立に対し、政府として抗議し撤去を求めた事実あるいは抗議し撤去を求める予定はあるか。

二 従軍慰安婦像以外に、米国では既に、従軍慰安婦記念碑が三か所に建立されている。これらに対して政府はいかなる対応をとってきたか。各碑ごとに時系列に沿って示されたい。また、抗議、撤去要請を行ったとするならば、それに対する相手方の応答はいかなるものであったか示されたい。

三 在米韓国人団体等による従軍慰安婦記念碑、従軍慰安婦像の建立運動は、近時盛んになっている。本件従軍慰安婦像の建立が実行されたことにより、建立運動に拍車がかかることが予想される。当該活動により他国に流布された歴史認識が、国際社会における我が国の評価を毀損することが、強く懸念されるところである。政府として、今後いかなる対策を講じる所存か。

四 従軍慰安婦記念碑、従軍慰安婦像の建立について、計画では終わらず、実行に移されてしまった一因として、政府の態度が曖昧であることが挙げられると考える。すなわち、我が国の従軍慰安婦問題に対する見解が不明確であるがゆえに、在米韓国人団体等が流布する歴史認識を、米国民の一部が鵜呑みにしてしまった可能性があるのである。今後、このような事態が生じる可能性を排するためにも、これを機に慰安婦問題に関する政府の見解を明確に示すべきである。改めて問う。政府は、旧日本軍や官憲による従軍慰安婦の強制連行があったと認識しているか。

  右質問する。