質問主意書

第183回国会(常会)

答弁書


答弁書第一〇九号

内閣参質一八三第一〇九号
  平成二十五年六月七日
内閣総理大臣 安 倍 晋 三   


       参議院議長 平 田 健 二 殿

参議院議員水戸将史君提出HPVワクチンに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員水戸将史君提出HPVワクチンに関する質問に対する答弁書

一及び二について

 御指摘の「導入」の意味するところが必ずしも明らかではないが、サーバリックスについては、平成十九年九月に薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条第一項の承認(以下「承認」という。)の申請がされ、平成二十一年十月に承認を受け、ガーダシルについては、平成十九年十一月に承認の申請がされたが、その後当該申請は取り下げられ、平成二十二年七月に再度承認の申請がされ、平成二十三年七月に承認を受けたものである。

三について

 政府としては、サーバリックスの承認の申請者は、子宮頸がん予防ワクチンの臨床使用を求める医療上の必要性が高まっていた状況を踏まえ、国内の臨床試験の中間的な解析の結果を海外の臨床試験の結果と比較し、国内外における類似性を確認することにより、サーバリックスの日本人における有効性及び安全性を考察することが可能と考え、国内の臨床試験の終了を待たずに、承認の申請をしたものと承知している。

四について

 お尋ねのサーバリックス及びガーダシルの使用量については、いずれも把握していない。なお、サーバリックスの製造販売業者であるグラクソ・スミスクライン株式会社によると、サーバリックスの販売を開始した平成二十一年十二月から平成二十五年三月三十一日までの出荷数量は、六百九十五万七千三百八十六回分であり、ガーダシルの製造販売業者であるMSD株式会社によると、ガーダシルの販売を開始した平成二十三年八月から平成二十五年三月三十一日までの医療機関への納入数量は、百六十八万八千七百六十一回分である。
 また、御指摘の「公費から拠出された額」が何を指すのか必ずしも明らかではないが、政府としては、サーバリックス及びガーダシルの接種について、グラクソ・スミスクライン株式会社及びMSD株式会社に対して、公費は拠出していない。

五について

 子宮頸がん予防ワクチンの有効性については、サーバリックス及びガーダシルの製造販売業者がそれぞれ予防効果の持続性について継続して評価を行っているところであり、これまでのところいずれも一定期間予防効果が持続することが確認されていると承知している。また、子宮頸がん予防ワクチンの副反応については、厚生労働省において、予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)第十二条及び薬事法第七十七条の四の二の規定に基づき、情報収集を行い、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会等及び薬事・食品衛生審議会薬事分科会等で調査審議を行っているところであり、同省としては、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会等でのサーバリックス及びガーダシルの予防効果の持続性やそれらが予防効果を示す疾病の種類等のワクチンの有効性及びワクチンの安全性に関する調査審議を踏まえ、より有効性が高いワクチンのみを定期接種に使用すること等について、継続的に検討を行っていきたい。