質問主意書

第183回国会(常会)

質問主意書


質問第一四一号

北朝鮮に遺された日本人遺骨の収容と墓参に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年六月二十四日

有田 芳生   


       参議院議長 平田 健二 殿



   北朝鮮に遺された日本人遺骨の収容と墓参に関する再質問主意書

一 本年四月二十六日に提出した「北朝鮮に遺された日本人遺骨の収容と墓参に関する質問主意書」(第百八十三回国会質問第八七号。以下「前回の質問」とする)では、古屋拉致問題担当大臣が「遺骨問題への対応は決して否定するものではない」(「産経新聞」二〇一三年一月十七日付)と語ったことについて「具体的に何をお考えですか」と問いました。ところが回答は「政府として必要な情報収集等を行ってきている」というまるでお手本のような官僚答弁でした。「対応」とは「必要な情報収集等」なのですか。「等」とは具体的に何を指していますか。「必要な情報収集等」はどのような組織で行っていますか。省庁名をお示しください。さらに拉致問題対策本部はこの遺骨問題に関わっているのですか。拉致問題担当大臣が記者会見で触れたのですから当然拉致問題対策本部が遺骨問題に関する「必要な情報収集等」に関わっていることと思いますがいかがですか。

二 前回の質問で「私の調査では三合里墓地や富坪墓地などで地域住民と地方行政機関とのトラブルが起きています。政府は具体的事実を把握していますか。把握しているならその内容をお示しください」と聞きました。ところが回答は「情報収集の内容について具体的にお答えすることは、今後の情報収集に支障を来すおそれがあること等から、お答えを差し控えたい」とここでも噴飯物の官僚答弁を行いました。なぜ「支障を来すおそれ」があるのですか。現地の事情は現地で調査しなければわかるものではありません。メディアも知らない前述の事実ですが、あえていえば政府の情報収集で知りうる事案ではありません。この回答を書いた担当官庁と部署はどこですか。

三 前回の質問で「遺族が高齢化している現状にあって、たとえば龍山墓地の関係者は独自に遺族探しを行う予定です。そのために各都道府県や市町村の広報紙に「お願い文」を掲載していただくよう働きかける準備をしています。政府は人道事業である遺骨収容と墓参を実現させるため、前述の遺族による取り組みを何らかの方法で支援する予定はありますか」と具体的に聞きました。ところが回答は「政府に対して求める支援の内容が不明であることから、お尋ねにお答えすることは困難である」というきわめて不誠実でおざなりなものです。問いは広報紙に「お願い文」を掲載するのを助けていただけないかという文字通り単純なものであって「不明」ではありません。質問には真面目に回答していただきたい。改めて、政府は広報紙に「お願い文」を掲載しようとする遺族の取り組みを支援する予定があるかお示しください。

  右質問する。