質問主意書

第183回国会(常会)

質問主意書


質問第一〇九号

HPVワクチンに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年五月三十日

水戸 将史   


       参議院議長 平田 健二 殿



   HPVワクチンに関する質問主意書

 HPVワクチンは本年四月から定期接種化されたが、今に至るまで多くの健康被害報告が寄せられている。いまだ因果関係が明確になっていないものの、当ワクチンについて以下のとおり質問する。

一 現時点における認可ワクチンとして、サーバリックス及びガーダシルの二種類があるが、認可に至るまでの経過について、それぞれ時系列に沿って明らかにされたい。

二 平成二十一年末からサーバリックスが日本で認可されて接種を開始し、数年遅れてガーダシルが導入されたが、世界的な開発はガーダシルの方が進んでいたにもかかわらず、何故ガーダシルの導入が遅れたのか明らかにされたい。

三 平成二十一年八月三十一日の厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会の議事録には、サーバリックスについて「子宮頸癌予防対策の一つとして(中略)厚生労働省の指導により、国内臨床試験の終了を待たずに(中略)本剤の製造販売承認申請がなされております」とある。こうした背景とその理由につき、政府の見解を明らかにされたい。

四 サーバリックス及びガーダシルの認可時から今年度までの間の使用量及び両ワクチンの製造・販売元である、グラクソ・スミスクライン社及びMSD社に対して公費から拠出された額(今年度は予算額)の推移につき、年度ごとに政府の承知するところをそれぞれ列記されたい。

五 本年三月十九日の衆議院厚生労働委員会において、とかしき厚生労働大臣政務官は「複数のワクチンがある場合には、有効性の高いワクチンのみを予防接種の対象とすることもあり得ると考えております」と答弁している。現在までの、この有効性の評価の進捗状況について示されたい。また、評価に当たっては健康被害の実態を適確に把握し、反映させるべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。