質問主意書

第183回国会(常会)

質問主意書


質問第六五号

中国のPM二・五による大気汚染に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年三月二十八日

松田 公太   


       参議院議長 平田 健二 殿



   中国のPM二・五による大気汚染に関する質問主意書

 平成二十五年一月頃より、中華人民共和国(以下「中国」という。)北京市等を中心に、微粒子状物質PM二・五の大量発生を原因とする大気汚染が深刻化している。同物質の我が国への飛来も問題化しており、在中邦人のみならず日本国内における同物質による健康上の悪影響も懸念されるところである。そこで、以下質問する。

一 本年一月十一日以降、日本政府として中国政府に対し、同国の大気汚染或いはPM二・五の我が国への飛来について正式に抗議を行った事実はあるか。当該事実がない場合、日本国民の健康への悪影響が懸念される中国の大気汚染に対し、厳重に抗議すべきと思料するが、政府の見解如何。

二 PM二・五が花粉症を誘発する又は悪化させるという見解があるが、PM二・五と花粉症の因果関係、相関関係について政府の見解如何。

三 外務省によると、本年二月二十二日に行われた日中両政府の課長級協議において、日本政府側は、中国の大気汚染に対する技術協力につき言及したとのことであるが、同協議以降、大気汚染に関する技術協力につきいかなる協議がなされているか。

四 報道によると、石原伸晃環境大臣が、本年三月二日、徳島市で行われた講演において、中国が大気汚染に関する我が国からの技術協力に難色を示している旨述べたとのことであるが、そのような発言がなされた事実はあるか。また、中国が大気汚染に関する我が国の技術協力について難色を示しているという事実はあるか。

五 安倍晋三内閣総理大臣は、本年三月四日の衆議院本会議において、中国の大気汚染につき「日本の環境技術を生かした協力を初め、アジアにおけるさまざまな環境分野の枠組みを活用した周辺諸国との協力、そうした取り組みを通じて多角的に検討を進め、問題解決に向けて積極的に取り組んでまいります」と表明した。中国への技術協力につき、見るべき成果が上がっていないとすれば、前記のような姿勢を持つ政府としては、より積極的に中国への技術協力の提案を行うべきである。今後政府は、中国に対していかなる提案を行っていくのか、具体的に示されたい。

  右質問する。