質問主意書

第183回国会(常会)

質問主意書


質問第三七号

中国空軍戦闘機接近が発生した際の自衛隊所属戦闘機による緊急発進に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十五年二月二十一日

大野 元裕   


       参議院議長 平田 健二 殿



   中国空軍戦闘機接近が発生した際の自衛隊所属戦闘機による緊急発進に関する質問主意書

 一月十九日午前、尖閣諸島北側の上空において、米国の早期空中警戒管制機(AWACS)に、上海外郭地域の空港からスクランブル(他国航空機の領空侵犯などによる緊急発進)した中国空軍の南京軍区空軍部隊所属の武器が搭載されていた戦闘機「殲-10」二機が接近してきた。これに対し、AWACSを護衛し、中国機を退かせるために航空自衛隊那覇基地から戦闘機が次々と緊急発進した、と報道されたことについて、二月七日に提出した「日本の安全を脅かす中国海軍による火器管制レーダー照射に関する質問主意書」(第百八十三回国会質問第二一号)に対する答弁書(内閣参質一八三第二一号。以下「答弁書」という。)と以前の記者会見における防衛大臣発言とに齟齬がある。
 そこで、以下質問する。

一 一月十五日の記者会見において小野寺防衛大臣は、自衛隊の緊急発進について「特異的な事例があった場合に公表している」旨述べている。その一方で、答弁書において、「航空自衛隊の航空機による緊急発進の実施状況については年度の四半期ごとに公表することとしており、個別の緊急発進について、その有無を含め、逐一お答えすることは差し控えたい」としている。記者会見での発言と答弁書の整合性について、政府の見解を明らかにされたい。

二 一月十九日の米軍AWACSに対する中国空軍の戦闘機接近が発生した際の自衛隊所属の戦闘機による緊急発進については、「特異な事例」ではなく、頻繁に発生している事態であるとの理解で正しいか、明らかにされたい。

  右質問する。