質問主意書

第181回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一三号

内閣参質一八一第一三号
  平成二十四年十一月九日
内閣総理大臣 野田 佳彦   


       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員田村智子君提出ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチン、不活化ポリオワクチンの接種事業に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員田村智子君提出ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチン、不活化ポリオワクチンの接種事業に関する質問に対する答弁書

一から四までについて

 厚生労働省としては、子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの三ワクチンの接種を予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)による定期の予防接種(以下「定期接種」という。)に位置付けることにより、平成二十五年度以降も三ワクチンの円滑な接種を行えるようにするなどのため、できるだけ早期に同法の改正法案を国会に提出できるよう、市町村(特別区を含む。以下同じ。)等と調整を行っているところである。また、そのために必要な財源の確保や費用負担の在り方等については、平成二十三年十二月二十日に内閣官房長官、総務大臣、財務大臣及び厚生労働大臣の間で合意した「平成二十四年度以降の子どものための手当等の取扱いについて」で、平成二十二年度税制改正による所得税・住民税の年少扶養控除の廃止等による地方財政の増収分の平成二十五年度以降の取扱いについて、同年度に平年度化する地方財政の追加増収分等は、「基金設置による国庫補助事業の財源に代わる恒久的な財源として、子育て分野の現物サービスに活用することとし、その具体的内容は今後検討する。」とされていることなどを考慮しつつ、市町村等の意見も聞きながら、検討しているところである。

五について

 定期接種の実費徴収と接種率との関係については、一概にお答えすることは困難である。厚生労働省としては、ポリオワクチンの接種率の向上を図るため、その対象者の保護者に対し、予防接種の実施についての周知を行っているところである。

六及び七について

 不活化ポリオワクチンへの円滑な切替えと接種機会の確保のため、平成二十四年七月二十三日付けで藤田厚生労働大臣政務官(当時)から不活化ポリオワクチンの製造販売業者三社に対し、価格等への配慮の要請を行っており、引き続き粘り強く働きかけていきたい。また、厚生労働省としては、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会が同年五月二十三日に取りまとめた「予防接種制度の見直しについて(第二次提言)」で、「予防接種施策の実施に当たっては、国は、ワクチン価格等の実態や、他の先進諸国において公的に接種されるワクチンとの接種費用の差などを勘案しつつ、予防接種施策の効率的な実施のために必要な措置を講ずる。」とされたことを受けて、どのような対応が可能か、今後検討していきたい。