質問主意書

第180回国会(常会)

答弁書


答弁書第一九七号

内閣参質一八〇第一九七号
  平成二十四年七月二十七日
内閣総理大臣 野田 佳彦   


       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員山谷えり子君提出子宮頸がんを予防するワクチンに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員山谷えり子君提出子宮頸がんを予防するワクチンに関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「サーバリックスのHPV五二型及び五八型に対する予防効果は十パーセント程度」ということの根拠が明らかでないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。
 なお、子宮頸がん予防ワクチンのサーバリックスについては、ヒトパピローマウィルス(以下「HPV」という。)の五十二型及び五十八型の感染に起因する子宮頸がんの予防ではなく、HPVの十六型及び十八型の感染に起因する子宮頸がん(扁平上皮細胞がん及び腺がん)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)二及び三)の予防を効能・効果として、厚生労働大臣が薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条の承認(以下「製造販売の承認」という。)を与えたものである。

二について

 子宮頸がん予防ワクチンについては、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会が平成二十四年五月二十三日に取りまとめた「予防接種制度の見直しについて(第二次提言)」で、平成二十五年度以降も円滑な接種を行えるようにする必要があるとされたことを受けて、厚生労働省としては、子宮頸がん予防ワクチンの接種を予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)による定期の予防接種に位置付けること等を内容とする同法の改正案をできるだけ早期に国会に提出できるよう、検討や市町村(特別区を含む。)等との調整を進めている。
 なお、サーバリックスについては、国内の二十歳から二十五歳までの女性千四十例を対象とした臨床試験でHPVの十六型及び十八型の六か月間の持続感染の予防についての有効性が認められ、また、海外の十五歳から二十五歳までの女性一万八千六百六十五例を対象とした臨床試験でHPVの十六型及び十八型の感染に起因する子宮頸部上皮内腫瘍の前駆病変等の予防についての有効性が認められたこと等から、HPVの十六型及び十八型の感染に起因する子宮頸がん(扁平上皮細胞がん及び腺がん)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)二及び三)の予防を効能・効果として、厚生労働大臣が製造販売の承認を与えたものである。

三について

 子宮頸がん予防ワクチンの接種後に発現した失神の原因は、ワクチンそのものによるものではなく、注射という行為による痛み、恐怖、興奮などに引き続く血管迷走神経反射と考えられているが、厚生労働省としては、子宮頸がん予防ワクチンの接種後に発現した失神についてもワクチンによる副反応として接種医等に対して報告を求めており、収集、評価した情報を基に医療関係者に対する注意喚起に努めている。
 また、子宮頸がん予防ワクチンの接種後にアナフィラキシーの発現が疑われた症例は、これまでにサーバリックスの接種後で五十二例が、ガーダシルの接種後で二例が、それぞれ報告されているが、これらのうち、平成二十四年五月二十五日に開催した平成二十四年度第一回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び同省の第一回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会(合同開催)において、専門家によりアナフィラキシーと評価された症例は、サーバリックスの接種後の九例で十万人に約〇・二人の頻度であり、ワクチンの安全性について重大な懸念は認められないと評価されたことから、必ずしもお尋ねのように危険性が高いとは言えないと考えている。

四について

 サーバリックスについては、二についてでお答えしたとおり、HPVの十六型及び十八型の感染に起因する子宮頸部上皮内腫瘍の前駆病変等の予防についての有効性が認められたこと等から、HPVの十六型及び十八型の感染に起因する子宮頸がん(扁平上皮細胞がん及び腺がん)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)二及び三)の予防を効能・効果として、厚生労働大臣が製造販売の承認を与えたものである。
 また、サーバリックスの予防効果の持続期間は確立していないが、海外の十五歳から二十五歳までの女性四百三十七例を対象とした臨床試験によると、平均追跡期間約八・九年の時点では、その予防効果は最長九・四年間持続することが確認されている。
 なお、サーバリックスの安全性については、その副反応として、注射部位の疼痛、発赤等のほか、全身性の症状として、疲労、筋痛、頭痛、胃腸症状(嘔吐、下痢等)、関節痛、発疹、発熱等があり、まれに、ショック、アナフィラキシー様症状、失神・血管迷走神経反射等があるものと承知している。

五について

 お尋ねについては、厚生労働省としては、「がん対策推進基本計画」(平成二十四年六月八日閣議決定)を受けて、子宮頸がんのリスクも含め、健康教育全体の中での「がん」教育や啓発活動をどのようにすべきか検討していきたい。