質問主意書

第180回国会(常会)

答弁書


答弁書第一九一号

内閣参質一八〇第一九一号
  平成二十四年七月二十四日
内閣総理大臣 野田 佳彦   


       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員山谷えり子君提出小型惑星探査機「はやぶさ2」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員山谷えり子君提出小型惑星探査機「はやぶさ2」に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「「はやぶさ2」プロジェクト」においては、水や有機物の存在が考えられる小惑星より試料を採取し、当該試料を分析することで、生命の材料となった水や有機物の起源の解明につなげることや、小惑星探査機「はやぶさ」の打ち上げで試みた試料採取等に係る新しい技術を継承し更に発展させ、より確実に宇宙探査を行える技術を獲得すること等に意義があるものと認識している。

二から四までについて

 「はやぶさ2」プロジェクトについては、平成二十四年度予算編成における「予算編成に関する政府・与党会議」の中で「急遽運用停止した陸域観測技術衛星(ALOS―1)の後継機(ALOS―2)については、相対的に優先すべきもの」といった評価等を受けたこと等を踏まえ、同年度予算においては、探査機の開発を中心に約三十億円を計上したところである。
 今後も、探査機の開発や打ち上げに向けた予算を措置し、小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げの実現に向けて、引き続き努力してまいりたい。

五について

 御指摘の「危機的状況」の意味するところが必ずしも明らかでないため、お答えすることは困難であるが、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(以下「機構」という。)は、御指摘の「宇宙航空研究開発」の更なる発展のため、平成十七年度から幅広く寄付金を募っているものと承知している。

六について

 文部科学省においては、機構の「はやぶさ2」プロジェクトの担当者等とプロジェクトの進捗状況等について意見交換を行っている。平成二十六年度の「はやぶさ2」の打ち上げの実現を目指し、引き続き努力してまいりたい。

七について

 宇宙開発利用は総合的かつ計画的に推進すべきものであり、我が国の厳しい財政状況も踏まえ、重点化・効率化を図ることが必要であると考えているところ、二から四までについてで述べたとおり、ALOS―2の開発等を相対的に優先すべきものと判断し、そのために必要な予算を措置したところである。
 「はやぶさ2」についても、二から四までについてで述べたとおり、その打ち上げの実現に向けて、引き続き努力してまいりたい。