質問主意書

第180回国会(常会)

答弁書


答弁書第一三三号

内閣参質一八〇第一三三号
  平成二十四年六月十二日
内閣総理大臣 野田 佳彦   


       参議院議長 平田 健二 殿

参議院議員佐藤正久君提出MV22オスプレイの配備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員佐藤正久君提出MV22オスプレイの配備に関する質問に対する答弁書

一について

 普天間飛行場への垂直離着陸機MV二二オスプレイ(以下「MV二二」という。)の配備については、米国政府が米軍の運用上の必要性から、老朽化した航空機を新しい機種に換装するものであると承知しており、我が国政府として、容認し、又は反対するような性格のものではない。

二について

 普天間飛行場へのMV二二の配備については、平成二十四年の後半に十二機の回転翼機CH四六(以下「CH四六」という。)に替えて同数のMV二二を、平成二十五年の後半に残り十二機のCH四六に替えて同数のMV二二を、それぞれ配備するものと承知しており、これらの入替えが完了するまでの間は、CH四六とMV二二が共に同飛行場に配備されている状態になると承知している。

三について

 平成十八年五月一日の日米安全保障協議委員会(以下「SCC」という。)の際に発表されたSCC文書「再編の実施のための日米ロードマップ」において、普天間飛行場のKC一三〇空中給油機(以下「KC一三○」という。)は、岩国飛行場を拠点とすることとされている。MV二二の配備後、KC一三〇の移駐が完了するまでの間は、KC一三〇とMV二二が共に普天間飛行場に配備されている状態になると承知している。

四、六及び八について

 普天間飛行場へのMV二二の配備については、政府として、より円滑に行われるよう米国政府に必要な申入れを行っているが、同配備の方法等に関する詳細については、現時点で決まっていない。

五について

 普天間飛行場へのMV二二の配備について、沖縄において反対の声があることは承知しているが、政府としては、MV二二に係る安全性等について、沖縄の皆様が安心できるよう、丁寧に誠意をもって説明していく考えである。

七について

 政府としては、米国政府に対し、御指摘の事故の原因や対策等について、速やかに情報提供するよう、様々なレベルで申し入れてきたところである。
 その結果、同国政府が実施してきた航空機事故安全調査を通じ確認されたデータによれば、機体に機械的な不具合はなかったと断定され、機体の安全性に何ら問題はないとの連絡を同国政府から受けたところである。
 なお、同国政府において航空機事故安全調査とは別に同国政府の法務官による調査が行われているところであり、政府としては、今後、新たな情報が得られた場合には、沖縄の皆様に丁寧に誠意をもって説明していく考えである。

九について

 現在普天間飛行場に配備されているCH四六は、これまで安全に運用されてきていると承知しており、また、MV二二については、開発・試験段階において発生した事故を教訓として改良が重ねられた結果、必要な安全基準を満たすものとして、米国政府からその量産が承認され、現在、米海兵隊の主力輸送機として配備が進められているものと承知している。

十について

 これまでに得られたデータによれば、MV二二の騒音は、CH四六の騒音と比較して、巡航時はより小さく、ホバリング時はより大きくなるが、着陸時はほぼ同程度であり、普天間飛行場の周辺に与える騒音の影響は、CH四六からMV二二への換装の前後でほとんど変わらないと承知している。