第180回国会(常会)
答弁書第五七号 内閣参質一八〇第五七号 平成二十四年三月十六日 内閣総理大臣 野田 佳彦
参議院議長 平田 健二 殿 参議院議員福島みずほ君提出災害廃棄物及び放射能除染の処理に係る各検討会での議事録不作成に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員福島みずほ君提出災害廃棄物及び放射能除染の処理に係る各検討会での議事録不作成に関する質問に対する答弁書 一の1について お尋ねについては事実である。 一の2、3及び5について お尋ねの災害廃棄物安全評価検討会の検討過程については、議事要旨及び会議資料を公表することにより、公開しているものである。また、同検討会終了後に、毎回報道機関に対し議事内容について説明を行っている。 第一回から第四回までの同検討会の議事録は、速記録を基に作成したものである。当該速記録は、議事要旨を作成する際の参考とするため、外注して作成していたが、結果的に当該速記録を参考としなくても議事要旨の作成は可能であったこと、また、速記録の作成には費用を要したことから、第五回以降の同検討会においては速記録の作成をやめたものであり、これに伴い、議事録の作成もやめたものである。これらの方針は、環境省行政文書管理規則(平成二十三年環境省訓令第三号。以下「規則」という。)第十条に基づき、担当部局において判断したものである。 一の4及び二の3について 御指摘の「メモ」については、議事要旨を作成する際の参考とした「メモ」は保存されていない。御指摘の「録音データ」については、第五回から第七回までの災害廃棄物安全評価検討会、第一回及び第二回環境回復検討会並びに第一回災害廃棄物安全評価検討会・環境回復検討会合同検討会における「録音データ」が保存されている。 二の1について お尋ねについては、環境回復検討会(災害廃棄物安全評価検討会との合同検討会を含む。以下同じ。)は、これまでに四回開催しており、いずれにおいても議事録は作成せず、議事要旨のみを作成した。 二の2について お尋ねの環境回復検討会の検討過程については、議事要旨及び会議資料を公表することにより、公開しているものである。また、同検討会終了後に、毎回報道機関に対し議事内容について説明を行っている。 二の4について お尋ねについては、規則第十条に基づき、担当部局において判断したものである。 三について 公文書等の管理に関する法律(平成二十一年法律第六十六号)においては、行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程及び実績が把握できる文書の作成が求められているものの、議事録の作成までは求められておらず、災害廃棄物安全評価検討会及び環境回復検討会においては、規則第十条に基づき議事要旨を作成している。環境省においては、両検討会の検討過程については、議事要旨及び会議資料を公表することにより、公開しているものであり、今後とも、これらを公表することとしている。 四について お尋ねについては、東日本大震災において発生した膨大な量の災害廃棄物の処理を迅速に行うためには、広域的な処理を実施する必要があるとの認識の下、各地方公共団体に対し広域的な処理の実施について協力を求めてきたところであるが、広域的な処理については関係地方公共団体の合意によって実施されるものである。 五について 災害廃棄物安全評価検討会及び環境回復検討会の委員については、環境省において、それぞれの検討会の目的に応じて、環境、廃棄物処理、土壌、放射能等の分野の専門家の中から、実績等を総合的に勘案し、選定したところである。 |