第180回国会(常会)
質問第一七四号 法務省で検討している死刑の執行方法に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十四年七月三日 福島 みずほ
参議院議長 平田 健二 殿 法務省で検討している死刑の執行方法に関する質問主意書 法務省政務三役会議において、我が国の死刑の執行方法について、米国や中国で行われている薬物注射による方法の研究を行うこととしたと聞いている。それについて、以下のとおり質問する。 一 法務省内に設置された死刑執行に関する研究会について、これまで開催された会議の日時、主なテーマ、出席者名及び議論の内容について明らかにされたい。また、今後の開催予定についても明らかにされたい。 二 死刑の執行方法を研究するということは、現在我が国で行われている絞首刑は残虐であるという認識に基づくものであると理解して良いか。 三 死刑は、生命を奪うこと自体が残虐であり、その執行方法が絞首刑であろうと、薬物の注射であろうとその残虐性に変わりはないと考えるが、政府の見解を示されたい。 四 現行の死刑の執行方法を変更する場合、法改正を含めたどのような手続が必要になるのか。 五 世界の七割を超える国が、死刑の停止又は廃止を実現している。その中で、実際に死刑を執行しているのは二十か国前後であり、日本はその中に含まれている。国連総会が三回にわたり死刑執行の停止を求める決議を採択するなど、世界が死刑廃止に向けて動いているのは明白である。政府は国際社会において「人権上問題のある国」と批判され、経済制裁等を受ける可能性があることを想定しているのか。 右質問する。 |