質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第一六七号

病院の初診に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年六月二十八日

丸山 和也   


       参議院議長 平田 健二 殿



   病院の初診に関する質問主意書

 病院と診療所の機能分担を図るため、他の保険医療機関等からの紹介なしに二百床以上の病院を受診した患者については、自己の選択に係るものとして、初診料を算定する初診に相当する療養部分につき、その費用を患者から徴収できることになっている。
 ただし、厚生労働省保険局医療課長通知によると、この初診に係る特別の料金を徴収できるのは、患者への十分な情報提供を前提として、当該病院を受診するという患者の自由な選択及び特別料金を支払うという同意があった場合に限られる。
 にもかかわらず、病床数二百以上の病院においては、他の医療機関の紹介状がない患者から、同意なしに事実上強制的に同料金を徴収しているという実態がある。
 そこで、以下のとおり質問する。

一 保険医療機関は、健康保険法に基づく告示に関する前記通知内容には、厳正に従わなければならないはずである。とすれば、患者が同意しない場合、病院は同料金を徴収できないと考えられるが、この点について政府の見解を問う。

二 二百床以上の病院は、他の医療機関の紹介状がない患者に対して、同料金があくまで同意に基づき徴収されるものであることを周知させていない。その結果、多くの患者は、同意の有無に関係なく支払わなければならないものと錯誤に陥っている。この実態は、前記通知の趣旨に反し、好ましくないものであると考えるが、政府の見解を問う。

三 患者が同料金の支払に同意せずに医師に診療を求めた場合、医師がその求めを拒否することは応召義務に違反することになるのか、政府の見解を問う。

  右質問する。