質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第一〇二号

高速道路の無料措置の見直しに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年五月八日

森 まさこ   


       参議院議長 平田 健二 殿



   高速道路の無料措置の見直しに関する質問主意書

 政府は、被災者支援のために行っている東北地方の高速道路の無料措置を見直し、平成二十四年四月一日より無料措置の対象者を被災時に警戒区域及び計画的避難区域に指定されている地域並びに緊急時避難準備区域に指定されていた地域を生活の本拠としていた者に限定した。そのため、自主避難をしている被災者は高速道路無料化の対象とならなくなった。しかし、自主避難によって離散した家族が再会するには高速道路の利用が必須であり、無料措置の対象とならなくなった家族は再会できる機会が激減している。
 また、無料措置の対象となる者とならない者が一定の線引きにより分断されることで、同一市町村内で生活しているにもかかわらず無料措置の対象にならない者もいるという不公平な結果を生じさせている。東京電力福島原子力発電所事故による国道の通行禁止等により、福島県南相馬市等の住民がいわき市や東京方面等へ行くには県内西部を大きく迂回せねばならず、移動のための時間的・金銭的な負担が大変大きくなっている。
 自主避難せざるを得なくなった家族の絆を引き裂き、同一市町村内の住民に不公平な結果をもたらすこのような決定を見直し、従前どおり無料措置の対象を被災者全体としないのか、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。