質問主意書

第180回国会(常会)

質問主意書


質問第九六号

AIJ投資顧問及びアイティーエム証券による企業年金資金消失問題における証券取引等監視委員会の対応等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十四年四月二十六日

若林 健太   


       参議院議長 平田 健二 殿



   AIJ投資顧問及びアイティーエム証券による企業年金資金消失問題における証券取引等監視委員会の対応等に関する質問主意書

 先般、AIJ投資顧問が企業から運用を受託した年金資金の大半を消失した問題が発覚した。AIJ投資顧問が受託していた企業年金資金は、主に中小企業が設立した厚生年金基金の加入者の貴重な財産であり、消失の影響は甚大である。本件については、証券取引等監視委員会が適切な検査を行い、その運用実態を把握できていれば、本問題の拡大を未然に防止できたはずである。本問題における証券取引等監視委員会の対応等について、以下質問する。

一 証券取引等監視委員会は、二〇〇六年及び二〇〇九年にアイティーエム証券に検査に入っているが、その際に、運用実態を把握できなかったのは重大な問題である。証券取引等監視委員会は、AIMグローバルファンドの運用報告及び外部監査事務所からの監査報告を確認したのか。

二 前記一の運用報告及び監査報告を確認すれば、年金資金に巨額の損失が発生している実態を把握できたはずである。証券取引等監視委員会が前記一の検査等において、こうした事実が信託銀行や顧客に報告されずに虚偽の報告が行われている事態を見抜けなかった理由について、具体的に明らかにされたい。

  右質問する。