質問主意書

第179回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二九号

東京電力福島第一原子力発電所の事故対応に関するマニュアルの共有に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年十一月十七日

福島 みずほ   


       参議院議長 平田 健二 殿



   東京電力福島第一原子力発電所の事故対応に関するマニュアルの共有に関する質問主意書

 東京電力福島第一原子力発電所の事故対応については、SPEEDIの運用などで、政府自らが作成したマニュアルに反する不適切な運用があったことが明らかになっている。他方、十一月十四日に開催された政府・東京電力の共同会見において、事故対応に関わる機関である原子力安全・保安院、文部科学省及び原子力安全委員会が、それぞれ作成しているマニュアルを相互に共有していないことが明らかになったと聞いている。SPEEDIの運用などで不手際が生じた一因が、各機関において相互にマニュアルの内容を把握していなかったことにあることは疑いない。今後、同様の事故が発生した場合に、同種の不手際を起こさないためには、各機関が相互にマニュアルの内容を確認し、対応に遺漏がないようにする必要がある。
 そこで、以下のとおり、質問する。

一 原子力発電所の事故に対応するために各機関が作成したすべてのマニュアルを相互に共有する必要がある。さらに、今後の事故対応のために、直ちにすべてのマニュアルを共有する必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。他方、既にすべてのマニュアルを共有するための対策を講じているのであれば、それはどのような対策か具体的に明らかにされたい。

二 国会及び国民が各マニュアル間の齟齬や遺漏の有無を確認するために、すべてのマニュアルを直ちに公開する必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。これだけの重大な事故により、国民に甚大な影響を与えているにもかかわらず、政府がすべてのマニュアルを非公開とする姿勢を貫くのであれば、その理由を国民にも分かるように示されたい。他方、すべてのマニュアルを公開する準備があるのであれば、これらの公開の方法、時期などを具体的に明らかにされたい。

  右質問する。