質問主意書

第178回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第三七号

内閣参質一七八第三七号
  平成二十三年十月十一日
内閣総理大臣 野田 佳彦   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員森まさこ君提出東京電力株式会社への損害賠償請求に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員森まさこ君提出東京電力株式会社への損害賠償請求に関する質問に対する答弁書

 東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の事故(以下「原子力事故」という。)に係る東京電力による賠償の手続(以下「賠償手続」という。)については、既に東京電力において賠償手続に係る請求書類(以下「賠償請求書類」という。)及びその案内書等を原子力事故の被害者(以下単に「被害者」という。)に送付し、相当数の被害者から賠償請求書類を受領し、賠償金の支払を開始している。このため、現時点において、現行の賠償手続を撤回し、改めて新たな賠償手続を行うことは、被害者に対して混乱を与えることとなり、適当でないと考えている。
 賠償手続の改善については、経済産業省において、東京電力に対し、必要な措置を講じることを要請し、東京電力においては、これを踏まえ、賠償請求書類の記載に係る負担の軽減に資する手引書の作成、賠償手続に関する相談窓口の充実、被害者宅等への訪問による賠償請求書類の記載のお手伝い等の具体的な改善策を講じていると承知している。また、経済産業省において、東京電力に対し、資金繰りに窮している等の被害者に対する概算額の支払を含め、賠償金の支払の弾力的な運用を図るよう要請したところであり、今後とも、賠償手続に係る被害者の負担の軽減に努めてまいりたい。