質問主意書

第178回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一九号

内閣参質一七八第一九号
  平成二十三年九月三十日
内閣総理大臣 野 田 佳 彦   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員水野賢一君提出東シナ海における日本と中国の資源開発に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員水野賢一君提出東シナ海における日本と中国の資源開発に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの共同開発区域は、次の座標の各点を順次に結ぶ線及び1と7とを結ぶ線によって囲まれる区域である。
 1 北緯二十九度三十一分、東経百二十五度五十三分三十秒
 2 北緯二十九度四十九分、東経百二十五度五十三分三十秒
 3 北緯三十度四分、東経百二十六度三分四十五秒
 4 北緯三十度零分、東経百二十六度十分二十三秒
 5 北緯三十度零分、東経百二十六度二十分零秒
 6 北緯二十九度五十五分、東経百二十六度二十六分零秒
 7 北緯二十九度三十一分、東経百二十六度二十六分零秒

二について

 お尋ねの「日本側が命名したガス田」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「白樺」、「楠」、「樫」及び「翌檜」は、一についてで述べた区域には存在しない。

三について

 お尋ねの「開発に着手している」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「白樺」における開発には、中国海洋石油総公司及び中国石油化工集団公司が投資を行っていると承知している。

四について

 「白樺」については、中国側が一方的に資源開発を進めている可能性はあると見ているが、現時点では、これを断定できる状況にはないと考えている。

五について

 お尋ねの「日本側が命名したガス田」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「楠」、「樫」及び「翌檜」は、お尋ねの継続して協議することになっている「合意された海域以外の海域」に存在する。

六について

 お尋ねの「日中中間線近辺」において、中国側が単独で資源開発の可能性がある活動を行っている事例を認識しているが、現時点では、資源開発を行っていると断定できる状況にはないと考えている。

七及び八について

 お尋ねの国際約束は、現在中国側に対し交渉の早期再開を求めているところであることから、その詳細を明らかにすることは差し控えたいが、一についてで述べた区域及び「白樺」における協力の態様等を定めるものとなると考えている。当該国際約束につき国会の承認を求めることとなるか否かについては、交渉の結果として取りまとめられる国際約束の内容によることから、現時点においてお答えすることは困難である。

九について

 平成六年に石油審議会開発部会技術専門委員会が東シナ海及び沖縄周辺海域における石油及び天然ガスの資源量を石油換算で約五億キロリットルと推定しているが、政府としては、「白樺」、「楠」といった油ガス田ごとの埋蔵量は把握していない。

十について

 お尋ねについては、我が国から中国側に対して情報提供の申入れを行っているが、外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは差し控えたい。