質問主意書

第178回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二七号

内閣府「経済財政の中長期試算(平成二十三年八月十二日)」に関する再質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年九月二十九日

中西 健治   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   内閣府「経済財政の中長期試算(平成二十三年八月十二日)」に関する再質問主意書

 先般提出した「内閣府「経済財政の中長期試算(平成二十三年八月十二日)」に関する質問主意書」(第百七十八回国会質問第一四号)に対する答弁書(内閣参質一七八第一四号)を受領したが、質問に対して明確な答弁がなされていない事項があることから、以下、質問の趣旨を明確にして再質問するとともに、関連して追加質問を行う。

一 個別の税目別の税収等の具体的な算出結果について明らかにするよう求めたことに対し、同答弁書では、「「経済財政の中長期試算」(平成二十三年八月十二日内閣府公表)は、「新成長戦略」(平成二十二年六月十八日閣議決定)に掲げたマクロ経済目標及び「財政運営戦略」(平成二十二年六月二十二日閣議決定)に掲げた財政健全化目標の進捗状況等を点検し、中長期の経済財政の姿を展望することを目的としており、このため、試算の目的に必要な範囲で、経済成長率、基礎的財政収支、財政収支等を簡潔にお示ししているところである」として質問には答えていない。一方、当方の要求に対して、内閣府は八月二十九日に国・地方合計の年度ごとの税収試算額を文書で示した。なぜ元々公表していない税収全額は明らかにする一方、同様に公表していない個別の税目別の税収額は明らかにしないのか、政府の見解を示されたい。

二 同答弁書は、当方の「所得税、法人税、消費税、酒税及びたばこ税については明示的な取扱いを行っていると認識している。これらの税収は、定められた推計式あるいは定義式によって算出された数字すなわち、計算で求められたままの数字を用いており、算出された数字を人為的に修正するものではないと理解しているが、それで間違いないか。」との質問に対して、明確に答弁がなされていない。前述の五税が「経済財政モデル(二〇一〇年度版)」に基づき算出し、人為的な修正を行っているのかいないのかを、再度明確に示されたい。

三 同答弁書における「正式の試算値」の定義を明確にされたい。「試算過程における数値」にどのような手続きを加えると「正式の試算値」となるのか。

四 内閣府が八月二十九日に当方に示した国・地方合計の年度ごとの税収試算額は「正式の試算値」か。

五 国・地方合計の年度ごとの税収試算額は個別の税目別の税収額の積上げと考えるが、それで良いか。そうである場合、前記四で個別の税目の期別の税収が「正式の試算値」でないにもかかわらず、全体の税収額が「正式の試算値」となりうる理由を明らかにされたい。「正式の試算値」ではない場合、正式ではないにもかかわらず、当方に数字を提示した理由、見解を明らかにされたい。

  右質問する。