質問主意書

第178回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二六号

地方防災会議への女性委員の登用に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年九月二十九日

山本 香苗   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   地方防災会議への女性委員の登用に関する質問主意書

 国の防災基本計画には、二〇〇五年に「女性の参画・男女双方の視点」が初めて盛り込まれ、二〇〇八年には「政策決定過程における女性の参加」が明記された。これらの流れを受け、地域防災計画にも女性の参画・男女双方の視点が取り入れられているが、具体的な施策に十分反映されているとは言い難いのが現状である。
 この現状を改善するため、地方防災会議における女性委員の登用等女性の意見を政策決定過程に取り入れることが求められているが、平成二十年に全国知事会が行った「女性・地域住民から見た防災施策の在り方に関する調査」では、「法律で職指定されているため女性委員の就任が難しい」と四十七都道府県全てが回答している。そこで、以下のとおり質問する。

一 災害対策基本法第十五条第八項及び第十六条第六項では、都道府県防災会議並びに市町村防災会議の組織及び運営に関し必要な事項は条例で定めることとなっているが、知事や市町村の長の裁量によって地方防災会議の委員に有識者枠を設け、女性を登用しやすくする条例改正を行うことは可能なのかどうか、政府の見解を明らかにされたい。

二 平成二十二年十二月に閣議決定された第三次男女共同参画基本計画では、平成二十七年までに地方防災会議に女性委員がいない都道府県をなくすという目標が掲げられているが、どのようにしてこの目標を達成するのか、具体的な方途を明らかにされたい。

三 地方防災会議での女性委員の登用を促進するため、災害対策基本法の改正を含めた検討が必要だと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。