質問主意書

第178回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一五号

牛肉消費拡大策と関連産業の保護に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年九月十五日

上野 通子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   牛肉消費拡大策と関連産業の保護に関する質問主意書

 平成二十三年三月に発生した東京電力福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故以来、近隣県を中心に牛肉価格の下落に歯止めがかからない状態が続いている。七月から八月にかけて各地の牛肉から国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出され、一時的に出荷停止処分が行われたことは、関連産業にとって致命的ともいえるダメージとなった。処分が解除された後も、いわゆる風評被害はますます拡大して消費に回復の兆しは見えず、関連産業にとっては業界全体の存亡にかかわる危機的な状況である。そこで現下の危機を乗り越えるため、政府に対し、牛肉消費拡大策と関連産業の保護を求める立場から、以下のとおり質問する。

一 牛肉の消費回復策の一環として生産地の行政機関や業界団体等が様々な販売促進キャンペーンを展開しているが、努力を結実させるためにはこれを拡大・継続していくことが有効と考える。こうしたキャンペーンを後押しするため政府が助成を拡大していく考えはないか。また、最大の消費地である首都圏でこうしたキャンペーンを展開することが重要だと考えるが、支援する考えはないか。政府の見解を明らかにされたい。

二 関連業界の経済的・精神的ダメージは大きく、政府による牛肉の買上策発表後も立ち直りの兆しは見えない。放射能汚染の暫定規制値にかかわらず、政府が直接、全頭を買い上げることを明言し、周知していくことが重要だと考える。政府の見解を明らかにされたい。

  右質問する。