第177回国会(常会)
答弁書第一九二号 内閣参質一七七第一九二号 平成二十三年六月十七日 内閣総理大臣 菅 直人
参議院議長 西岡 武夫 殿 参議院議員林芳正君外一名提出シーシェパードによる日本の調査捕鯨船への妨害行為に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員林芳正君外一名提出シーシェパードによる日本の調査捕鯨船への妨害行為に関する質問に対する答弁書 一について 政府としては、オーストラリア政府に対し、首脳会談、外相会談等における働きかけを始めとして、捜査当局による対応を含め、シー・シェパードによる不法な妨害行為を防止するための実効的な措置をとるよう、累次にわたり、働きかけを行ってきたところである。現時点で、御指摘のような提訴を我が国が行うことについて検討しているわけではないが、何が最も効果的な対応策であるか、引き続きよく検討を行い、今後ともオーストラリア政府を始めとする関係国政府に働きかけを行っていく考えである。 二について 和歌山県東牟婁郡太地町におけるイルカ漁業に対する妨害活動は、同町の漁業者の健全な経済活動のみならず平穏な生活をも脅かすものであることから極めて遺憾であると考えており、捜査当局において、刑罰法令に触れる行為があると認める場合には、引き続き、法と証拠に基づき厳正に対処していくこととしている。 また、御指摘の同町において妨害活動を行っているシー・シェパードのメンバーについては、国籍等の詳細は明らかではないが、同団体の主要メンバーの多くは一定の要件を満たしている場合に我が国がビザの取得を免除している国の国籍を有していることから、当該要件を満たした上でビザを取得せず入国したものと考えている。 |