質問主意書

第177回国会(常会)

答弁書


答弁書第一六三号

内閣参質一七七第一六三号
  平成二十三年六月三日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員福島みずほ君提出法務省による東京拘置所の刑場公開に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員福島みずほ君提出法務省による東京拘置所の刑場公開に関する再質問に対する答弁書

一について

 先の答弁書(平成二十二年十一月二日内閣参質一七六第六一号)三及び四についてで述べたとおり、絞首された被執行者と床面との間の距離については、個々の死刑執行により異なり、お尋ねの「現在の運用においてあり得る最小の距離と最大の距離」については、一概にお答えできない。

二及び三について

 前回答弁書(平成二十三年二月一日内閣参質一七七第一六号)二から四までについてで述べたとおり、死刑執行を確実に行うためには、絞首された被執行者と床面との間に距離をおく必要があるので、個々の死刑執行ごとに、被執行者の身長、体重等を考慮し、死刑を執行する刑事施設において絞縄を必要な長さに固定しているものである。
 お尋ねの法律や行政規則は存在しない。

四について

 死刑確定者の身長や体重については、刑事施設への収容の開始時や健康診断の機会などに、必要に応じ測定している。

五から七までについて

 お尋ねのような報道がなされたことは承知しているが、我が国においては、二及び三についてで述べたとおり、個々の死刑執行ごとに、被執行者の身長、体重等を考慮し、死刑を執行する刑事施設において絞縄を必要な長さに固定しているところであり、死刑執行において、被執行者の首が切断されるような事態は想定していない。

八について

 各刑場の刑具は、開落式踏板上の被執行者の身体の自重によって絞首する機構であるが、その形状、寸法等については、絞罪器械図式(明治六年太政官布告第六十五号)と異なる点もある。
 なお、現時点で刑場の公開を行う予定はない。