質問主意書

第177回国会(常会)

答弁書


答弁書第一四六号

内閣参質一七七第一四六号
  平成二十三年五月十七日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員熊谷大君提出米国国防総省のトモダチ作戦の経費負担に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員熊谷大君提出米国国防総省のトモダチ作戦の経費負担に関する質問に対する答弁書

一について

 東日本大震災に際し、自衛隊と米軍との間で米軍による支援活動に係る調整を行うため、防衛省本省(市ヶ谷地区)、統合任務部隊司令部(陸上自衛隊東北方面総監部(仙台駐屯地))及び在日米軍司令部(横田飛行場)に日米調整所をそれぞれ設置し、各種調整を実施してきた。
 これらの日米調整所における調整を経て、米軍がトモダチ作戦の下で行った支援活動は、被災者の捜索救助、物資輸送、仙台空港の復旧、津波による被害を受けた学校の再開のための清掃、宮城県気仙沼市大島等における瓦礫撤去等であり、日米共同による行方不明者の集中捜索も行われるなど、大規模な兵力をもって被災地を中心に多大な支援活動が行われたところである。

二について

 東日本大震災に際して米軍が実施した支援活動に要した経費については、基本的には、米国国防省が災害救援・人道支援を実施するための予算である海外人道災害市民支援(OHDACA:Overseas Humanitarian, Disaster, and Civic Aid)の予算が充てられているものと承知しており、現時点において、当該経費を我が国が負担することは考えていない。

三について

 東日本大震災に対処するための自衛隊及び米軍の活動に際しては、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定(平成八年条約第四号)に基づき、自衛隊から米軍に対しては燃料等を提供し、米軍から自衛隊に対しては輸送用資材等が提供されたところである。