質問主意書

第177回国会(常会)

答弁書


答弁書第一二四号

内閣参質一七七第一二四号
  平成二十三年四月二十二日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員横山信一君提出二酸化炭素回収・貯留(CCS)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員横山信一君提出二酸化炭素回収・貯留(CCS)に関する質問に対する答弁書

一について

 二酸化炭素を海底下に貯留するに当たっては、海洋汚染を避けるため、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(昭和四十五年法律第百三十六号)の規定に基づいて行う必要がある。今後も、適切に二酸化炭素の海底下貯留を進めていくため、必要に応じ、制度整備を図ってまいりたい。

二について

 政府としては、二酸化炭素の回収及びその貯留(以下「CCS」という。)の大規模実証試験の早期開始を目指し、三地点において、地質調査や附帯設備の検討等を着実に実施している。

三について

 政府としては、「エネルギー基本計画」(平成二十二年六月十八日閣議決定)において、「二〇二〇年頃のCCSの商用化を目指した技術開発の加速化を図る」としており、分離・回収コストを大幅に低減し得る分離膜や固体吸収材の実用化に向けて、研究開発に取り組んでいる。

四について

 CCSは、未だ実用化されていない技術であり、CCSによる二酸化炭素削減目標を検討する段階にはない。いずれにせよ、CCSは、地球温暖化対策に貢献するのみならず、その技術の海外展開等を通じた我が国経済の発展も期待できることから、政府としては、CCSの早期実用化に向けて研究開発や実証事業を進めてまいりたい。