質問主意書

第177回国会(常会)

答弁書


答弁書第一一六号

内閣参質一七七第一一六号
  平成二十三年三月二十五日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員山東昭子君提出子宮頸がん予防に向けたワクチン接種に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員山東昭子君提出子宮頸がん予防に向けたワクチン接種に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「厚生労働省資料」の意味するところが必ずしも明らかではないが、現在、薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第十四条の規定に基づき厚生労働大臣の承認を受けている子宮頸がん予防ワクチンは、サーバリックスであり、その効能・効果は、ヒトパピローマウイルス(HPV)十六型及び十八型感染に起因する子宮頸がん(扁平上皮細胞がん及び腺がん)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)二及び三)の予防である。サーバリックスの長期的な効果に関しては、平均追跡期間五・九年の時点では、その予防効果は、一回目接種後、最長六・四年間持続することが確認されているものの、その予防効果の持続期間については確立していない。
 サーバリックスの副反応については、注射部位の疼痛、発赤等のほか、全身性の症状として、疲労、筋痛、頭痛、胃腸症状(嘔吐、下痢等)、関節痛、発疹、発熱等があり、まれに、ショック、アナフィラキシー様症状等があるものと承知している。

二及び三について

 厚生労働省としては、平成二十二年度補正予算成立後速やかに、都道府県を通じ、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業によりワクチン接種事業を実施する市町村等に対し、子宮頸がん予防ワクチンの効果や持続期間、副反応に関する情報を提供しているところであり、ワクチン接種が円滑に行われているものと認識している。引き続き、当該市町村等に対する情報提供に努めてまいりたい。
 また、子宮頸がん予防ワクチンの効果や持続期間、副反応に関する情報については、通常、医薬品の添付文書により接種医等に提供されており、教育機関で接種を行う場合であっても接種医等が必要な情報を把握し、ワクチン接種が円滑に行われているものと認識している。
 なお、現時点では、一回目接種後、最長六・四年間までの予防効果が持続することが確認されているものであり、御指摘のように「六・四年間の持続効果しかない」ものではない。