質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第二六一号

東日本大震災により発生したがれき撤去に係る補助金の交付手続に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年八月十七日

熊  谷   大   


       参議院議長 西 岡 武 夫 殿



   東日本大震災により発生したがれき撤去に係る補助金の交付手続に関する質問主意書

 東日本大震災の被災地では、震災発生直後から、市町村から処理を委託された民間事業者などによって、震災で発生したがれきの撤去作業が行われている。しかし、震災の発生から五か月が経っても、多くの市町村で未だその代金が事業者へ支払われていない状況にある。その原因の一つに、災害等廃棄物処理事業費補助金(以下単に「補助金」という。)の申請から交付までに多くの時間を要していることがあげられている。事業者においては、人件費やガソリン代等の経費がかさんでおり、従業員への給与の支払いに窮する状況にある。地元の被災者を雇用している企業もあり、給与の支払いが滞ると、被災者の生活再建にも影響を及ぼすおそれがある。被災地の地元企業の経営や被災者の生活を再建していくためにも迅速な代金の支払い、補助金の交付が急務である。そこで、以下質問する。

一 補助金の概算払いが遅滞していることによる被災地への影響について、政府はどのように認識しているのか。また、遅れている理由について、政府の見解を示されたい。

二 政府は、補助金の申請手続の簡素化や補助金の申請にあたる市町村への助言を行っているとのことであるが、被災地の実情を勘案すると一日も早い補助金の交付が望まれるところであり、市町村への人的な支援や交付申請から概算払いまでの処理期間の大幅な短縮化等、交付手続の改善に向けたきめ細やかな対応が必要と考える。こうした交付手続の改善の必要性についての政府の認識と今後の対応を時期を含めて示されたい。

  右質問する。