第177回国会(常会)
質問第一六四号 ハーグ条約の締結に向けた準備に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十三年五月二十七日 山谷 えり子
参議院議長 西岡 武夫 殿 ハーグ条約の締結に向けた準備に関する質問主意書 一 政府は本年五月二十日、「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」(以下「ハーグ条約」という。)について「締結に向けた準備を進める」ことで閣議了解をしたが、「締結に向けた準備を進める」段階で締結が不適切と考えた場合には、締結を止めることもあり得ると考えてよいのか。 二 閣議了解までしておきながら、ハーグ条約の和訳、仮訳が今も外務省から発表されていないのはなぜか。また、いつ発表するのか。 三 条約締結に向けての決定を、このように唐突に閣議了解することはあまり例がないと考える。菅首相がG8で発表したいため急いだともいわれている。なぜ閣議了解はこの時期だったのか。また、これまで、ハーグ条約の締約国のうち、何か国に対し、どのような実態調査をし、政府内で議論したのか。具体的な政策と内容をもって示されたい。 四 国内での実態調査もしたと聞くが、聞き取り調査をしたのは何例か。 五 ハーグ条約の主要締約国の司法判断において、返還命令と返還拒否の割合はおよそ七対三と外務省は説明している。主要締約国とはどの国を指すのか。それぞれの国の返還命令と返還拒否の割合を示されたい。 右質問する。 |