質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一一六号

子宮頸がん予防に向けたワクチン接種に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年三月十日

山東 昭子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   子宮頸がん予防に向けたワクチン接種に関する質問主意書

 子宮頸がん予防に向けて、政府は平成二十二年から、全国の自治体がヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種を実施するための公費助成をスタートした。これについて以下のとおり質問する。

一 厚生労働省資料によると、「全国で接種されているワクチンはグラクソ・スミスクライン社製のサーバリックスであり、ヒトパピローマウイルス16型及び18型感染に起因する子宮頸がん及びその前駆病変の予防に効果があり、一回目の接種後に最長六・四年間の予防効果が持続すると確認されている」という。この政府の見解に相違ないか示すとともに、当該ワクチンの副作用について政府の見解を明らかにされたい。

二 全国の自治体には、ワクチンについて「効果が二十年間持続する」と考えていたり、副作用について正しい知識を保有していないところも見受けられる。二十年間の持続効果を前提にワクチン接種の財政設計をした自治体が、後に六・四年間の持続効果しかないと知れば、大きな混乱も予想される。こうした問題に政府はどう対処する方針か、見解を明らかにされたい。

三 政府はワクチン接種の公費助成をスタートする前に、ワクチンの効果や副作用、持続効果などを、全国の自治体、ワクチン接種を実施する教育機関及び医療機関にきちんと説明してきたのか、その啓発活動の内容と周知効果をどう考えるのか、見解を明らかにされたい。

  右質問する。