質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第四五号

中国における海島保護法に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年二月三日

山谷 えり子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   中国における海島保護法に関する質問主意書

 平成二十二年三月、中国政府は「海島保護法」を施行した。同年一月に発行された中国の「解放軍報」によると本法には、(一)無名の島を命名し国家主権を主張する、(二)海域の管轄を強化し海洋権益を維持・保護する、(三)堅牢な海上防衛の前線を築く、といった目的があると説明されている。
 そこで以下のとおり質問する。

一 本法の第四条では「無人島は国家の所有に属し、国務院は国家を代表して無人島の所有権を行使する」と規定されているが、この「無人島」の中には中国が平成四年に制定した「領海法」により中国領土とされた魚釣島が含まれている。このことに関して、平成二十三年一月二十八日の参議院本会議での藤井孝男参議院議員の質問に対し、前原外務大臣は「我が国としては到底受け入れられないものであります。したがいまして、同法制定後、速やかに東京及び北京において、中国側に抗議の申入れを行っております」と答弁したが、日本側の誰が、中国側の誰にどのような文言での抗議を行ったのか。また、それに対する中国側のコメントについて、政府の把握しているところを示されたい。

二 中国が堅牢な海上防衛の前線を築くことについて、政府はどのように考えるか示されたい。

三 一方的な領有権の主張ともいえる本法は、わが国だけではなく世界各国との関係にも大きな影響を与えると考えるが、中国が本法を制定したことに対し、政府はどのように考えるか示されたい。

  右質問する。