質問主意書

第177回国会(常会)

質問主意書


質問第一三号

たばこ税、たばこ法制に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十三年一月二十四日

上野 通子   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   たばこ税、たばこ法制に関する質問主意書

 政府の税制改正大綱に記述された、たばこ税、たばこ法制の考え方に関して、以下のとおり質問する。

一 政府は平成二十二、二十三年度税制改正大綱で「たばこ税」について、「国民の健康の観点から、たばこの消費を抑制するため、将来に向かって、税率を引き上げていく必要があります」と記述している。これを踏まえて平成二十二年度税制改正で一本あたり三・五円の税率引上げを実施したが、平成二十三年度税制改正では税率引上げを実施しない。平成二十三年度税制改正大綱では税率引上げについて、「たばこの消費や税収、葉たばこ農家、小売店、製造者等に及ぼす影響等を十分に見極めた上で判断していきます」と記述しているが、平成二十三年度に税率引上げを行わないと判断した理由と、その裏付けとなるデータを示されたい。また、今後たばこの消費や税収等のデータがどう変化した場合に、税率引上げを実施するのか、政府の見解を示されたい。

二 平成二十二、二十三年度税制改正大綱では「たばこ法制について、現行のたばこ事業法を改廃し、たばこ事業のあり方について、上記のたばこ関係者の生活や事業の将来像を見据えて、新たな枠組みの構築を目指すこととします」と記述されている。たばこ事業法の改廃の時期、あるいはその目安を示されたい。たばこ事業法の改廃の際に、現行法にある「我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もつて財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資する」という記述を削除、ないし根本的に改める考えはあるのか、政府の見解を示されたい。

三 たばこ法制を再検討する上で、「国民の健康」と、「たばこ産業の健全な発展と財政収入の安定的確保」のバランスをどう考えるのか、政府の見解を示されたい。

  右質問する。