質問主意書

第176回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一七五号

内閣参質一七六第一七五号
  平成二十二年十二月十日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員福島みずほ君提出武器輸出三原則に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員福島みずほ君提出武器輸出三原則に関する質問に対する答弁書

一の1及び2について

 御指摘の「国際紛争」に一義的な定義が存在するわけではないが、「国際紛争当事国」に該当するか否かは、外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号。以下「外為法」という。)に基づく個々の輸出の許可等の申請時点における国際情勢等を考慮して、経済産業省が外務省と協議の上、総合的に判断することとしている。

一の3について

 お尋ねの「イラク戦争における米国」及び「アフガニスタン戦争における国際治安支援部隊」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。

二の1について

 装備品の国際共同開発・共同生産については、一般的には、参加国の分担による開発費用負担の軽減や、生産数の増加による調達単価の低減が想定されるが、国際共同開発・共同生産される装備品の価格は、これらの要素に加えて、その個別具体的な性能、国ごとの仕様、生産時期など様々な要素に影響されるため、国際共同開発・共同生産が装備品の価格へどのような影響を与えるかについて、厳密なデータ又は試算により示すことは、現時点では困難である。

三の1及び四の2について

 武器輸出三原則等は、国際紛争等を助長することを回避するという平和国家としての基本理念に基づくものであり、政府としても、この基本理念は引き続き堅持していく考えである。

三の2について

 日米間では、安全保障上の諸課題について、様々なやり取りを行ってきているところであるが、その詳細については、米国との関係もありお答えを差し控えたい。

三の3について

 我が国は、これまでも軍備管理、軍縮及び不拡散の促進に積極的に取り組んできており、今後とも引き続きかかる立場を堅持していく考えである。

四の1について

 お尋ねの「日本が供与した技術」について網羅的にお答えすることは、詳細かつ膨大な作業が必要となるため困難であるが、政府は、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基づくアメリカ合衆国に対する武器及び武器技術の供与に関する交換公文」(二千六年六月二十三日締結)に基づき、例えば、平成十八年七月十九日に弾道ミサイル防衛用能力向上型迎撃ミサイルに係る共同開発関連武器技術をアメリカ合衆国政府に対して供与することを承認しており、現在、当該技術を活用して、日米で共同して当該迎撃ミサイルを開発している。

四の3について

 弾道ミサイル防衛用能力向上型迎撃ミサイルは、現在日米で共同開発している段階であり、第三国への輸出等仮定の御質問についてお答えすることは差し控えたい。

五の1について

 原子力供給国グループ、ザンガー委員会、オーストラリア・グループ、ミサイル技術管理レジーム及びワッセナー・アレンジメント(以下「輸出管理レジーム」という。)は法的拘束力を有する枠組みではないが、輸出管理レジームの参加国は、そこでの取決めを実施するため、関連の国内法令に基づき所要の措置をとってきており、我が国も、外為法に基づき、厳格な輸出管理を実施してきている。我が国としては、不拡散のための取組を今後も継続するとともに、国際社会に対しても、輸出管理を含む不拡散体制の強化に向けて積極的に働きかけていく考えである。

五の2について

 我が国としては、国際紛争等の助長を回避するとともに、幅広い国の参加も得られるような実効的な国際約束の作成を目指すべきとの立場から、武器貿易条約を作成する平成二十四年の国連会議に向けての作業に、積極的に参画している。

六の1について

 「平成十七年度以降に係る防衛計画の大綱について」(平成十六年十二月十日閣議決定)については、その見直しに向けた検討を進めているところであり、その具体的な内容について現時点でお答えすることは困難である。

六の2について

 平成十二年から平成二十一年までの間に防衛大臣(平成十九年一月九日より前は防衛庁長官。)の承認を受けて、平成二十一年度の装備施設本部契約高上位二十社に再就職をした幹部自衛官は、二百九十三人であり、これらの幹部自衛官の営利企業への再就職については、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)の規定に基づき審査をしており、問題はないものと考えている。