質問主意書

第176回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一六二号

内閣参質一七六第一六二号
  平成二十二年十二月十日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員浜田昌良君提出スクールカウンセラーに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田昌良君提出スクールカウンセラーに関する質問に対する答弁書

一について

 文部科学省においては、都道府県及び政令指定都市によるスクールカウンセラー等の配置のための経費の一部を補助する「スクールカウンセラー等活用事業」等により、公立の小学校、中学校、高等学校及び中等教育学校(以下「公立小中高等学校」という。)における教育相談体制の整備を支援しているところであるが、具体的な教育相談体制の整備は、地域の実情に応じて、各地方公共団体の判断により適切に行われるものと考えており、スクールカウンセラーの利用者数、相談内容等についての調査は行っていない。

二について

 公立小中高等学校におけるスクールカウンセラーの資質の向上、専門性の確保、待遇の改善は、地域の実情に応じて、各地方公共団体の判断により適切に行われるべきものであると考えるが、文部科学省としては、教育相談を必要とする児童生徒が適切な教育相談を受けることができる体制を整備することは重要であると考えており、「スクールカウンセラー等活用事業」を実施し、都道府県及び政令指定都市において、児童生徒の臨床心理に関する高度に専門的な知識及び経験を有するスクールカウンセラーの配置学校数の増加を図るとともに、スクールカウンセラーに対して適切な指導ができるスーパーバイザーの配置や、スクールカウンセラーの専門性を向上させるための研修会の開催等が促進されるよう、その経費の一部を補助しているところである。
 また、学校におけるカウンセリングのための施設に関しては、各学校の施設の計画及び設計における留意事項として、「小学校施設整備指針」(平成二十二年三月三十日文部科学省大臣官房文教施設企画部策定)及び「中学校施設整備指針」(平成二十二年三月三十日文部科学省大臣官房文教施設企画部策定)において、「保健室、教育相談室(心の教室)・・・等については、カウンセリングの機能を総合的に計画することが重要である」等と示し、「高等学校施設整備指針」(平成二十一年三月三十一日文部科学省大臣官房文教施設企画部策定)において、「カウンセリングの機能を充実する観点から、保健室や教育相談室をはじめ適切な環境を計画することが重要である」等と示して、カウンセリングの充実のための施設整備を促しているほか、公立の義務教育諸学校におけるカウンセリングのための施設を含めた施設の整備については、国庫補助の対象としているところである。