質問主意書

第176回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一四七号

内閣参質一七六第一四七号
  平成二十二年十二月十日
内閣総理大臣 菅 直人   


       参議院議長 西岡 武夫 殿

参議院議員山谷えり子君提出拉致問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員山谷えり子君提出拉致問題に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の点については、「拉致問題の解決に向けて」(平成二十二年十一月二十九日拉致問題対策本部第四回会合本部長指示)中の「⑤拉致実行犯に係る国際捜査を含む捜査等の継続」に含まれているものである。

二について

 政府としては、我が国の対北朝鮮措置の在り方について、従来から、拉致、核、ミサイルといった諸懸案をめぐる北朝鮮の対応や国際社会の動きを総合的に勘案し、不断の検討を行ってきたところである。平成二十二年十一月二十三日の北朝鮮による韓国延坪島に対する砲撃事件を受けた我が国の対応についても、北朝鮮の動向、韓国及び米国を始めとする国際社会の対応ぶり等諸般の事情を総合的に勘案しつつ、検討していくこととしている。

三について

 政府としては、引き続き、現行法制度の下、「拉致問題の解決に向けて」を踏まえ、我が国の対北朝鮮措置として平成十八年七月五日以来順次実施してきている各種措置等の厳格な執行に努めていくこととしている。

四について

 お尋ねの点については、引き続き、北朝鮮側に対し、平成二十年八月の日朝間における合意の履行を含む具体的な行動をとることを強く求めることを指すものである。

五について

 お尋ねの点について具体的にお答えすることは、今後の情報収集や捜査・調査を困難にするおそれがあること等から、差し控えたいが、政府においては、これまで、十二件の事案の十七名について、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(平成十四年法律第百四十三号)に基づく拉致被害者と認定するとともに、これら以外の事案にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識の下、関係府省・関係機関が緊密に連携を図りつつ、国内外の情報の収集や関連する捜査・調査を継続的に進めているところであり、今後ともこれらの取組を進めてまいりたい。