質問主意書

第176回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二〇四号

北方領土の早期返還に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成二十二年十二月三日

小熊 慎司   


       参議院議長 西岡 武夫 殿



   北方領土の早期返還に関する質問主意書

 北方領土の早期返還について、以下質問する。
 ロシアのメドベージェフ大統領による北方領土訪問について、菅総理は十一月四日の衆議院本会議で「何度も懸念を表明したが極めて遺憾だ」とした上で「わが国の北方領土に対する基本的立場が揺らぐものではない」と述べたことに関して質問する。

一 ロシア大統領の北方領土訪問の前に、これを阻止するために、具体的にどの様な措置を講じたのか。

1 措置の内容について、具体的かつ網羅的に列挙されたい。
2 措置が講じられていたのであれば、政府の誰の指示によるものか。総理からの指示なのか、外務大臣の指示によるものなのか。
3 措置が講じられていたのであれば、これらの措置にもかかわらず、ロシア大統領の北方領土訪問を阻止できなかったことの責任は誰にあると考えているのか。

二 一時帰国させた河野雅治駐ロシア大使は何のために帰国させたのか。

三 ロシア大統領の北方領土訪問後、政府として取った対抗策があれば、具体的かつ網羅的に列挙されたい。政府として遺憾の意を表明し、河野大使を一時帰国させただけであれば、はたしてそれで十分なのか。十分と考えるならば、その理由を示されたい。

四 「わが国の北方領土に対する基本的立場」の具体的内容を示されたい。

五 政府は、北方領土問題解決に向けた新たな方策を示す用意があるのか。あるならば、具体的に示されたい。無いのであれば、その様に無策で良いとする理由を示されたい。

  右質問する。