第175回国会(臨時会)
質問第一六号 選択的夫婦別姓に対する菅内閣の認識に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十二年八月三日 山谷 えり子
参議院議長 西岡 武夫 殿 選択的夫婦別姓に対する菅内閣の認識に関する質問主意書 政府の男女共同参画会議(議長仙谷由人内閣官房長官)は「選択的夫婦別姓の導入」を第三次男女共同参画基本計画に関する答申に盛り込んだとされる。 そこで、以下のとおり質問する。 一 答申に先立って、福島瑞穂男女共同参画担当相のもとで「選択的夫婦別姓の導入」について、男女共同参画会議は、どのような議論を何時間ほど行ったのか。議事録の分量はどのくらいか。それぞれ具体的に示されたい。 二 答申に先立って、パブリックコメントが約一万三千件寄せられたというが、「選択的夫婦別姓の導入」についての賛否はどうであったか。それぞれの割合を具体的に示されたい。 三 夫婦別姓は、親子別姓家族となる。平成十三年の民間団体の調査では、両親が別姓になったら「嫌だと思う」、「変な感じがする」と都内の中高生の六割が回答した。男女共同参画会議の中で、「選択的夫婦別姓の導入」が家族崩壊につながっていかないか等の意見は出されたか。また、そのような意見は議論全体でどの程度の割合であったか。 四 ファミリーネームがなくなることで、子供の育ちにどのような影響があるか。この点について、男女共同参画会議では、どのような議論があったか、具体的に示されたい。 五 男女共同参画会議では、「選択的夫婦別姓」が社会の基礎単位である結婚制度を弱体化していくのではないかということに対する議論がなされたのか。具体的に示されたい。 六 「仕事上、結婚して氏が変わることで不利をこうむる」という主張があるが、現実には通称使用が現場などで柔軟に認められるケースが増えている。むしろ、そちらを進めていくべきではないか。政府の方針と見解を示されたい。 七 通称使用を認めていない業界とはどのような業界か。政府はどの程度把握しているか。 八 夫婦別姓の夫婦の家族の戸籍はどのような形になるか。政府の方針と見解を示されたい。 右質問する。 |