第175回国会(臨時会)
質問第二号 平成二十二年版防衛白書の閣議了承先送りに関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 平成二十二年七月三十日 佐藤 正久
参議院議長 西岡 武夫 殿 平成二十二年版防衛白書の閣議了承先送りに関する質問主意書 報道によれば、本年七月末に予定されていた平成二十二年版防衛白書の閣議了承について、同白書が日本固有の領土でありながら韓国が不法占拠を続ける竹島に関して、「領土問題が未解決のまま存在」と記述していることに対する韓国側の反発への配慮により、先送りされたとのことである。 防衛白書は本来、防衛問題について国民の理解を得ることを目的として毎年刊行されているものであると認識しているが、このようなわが国固有の領土に関する記述に関して、不法占拠を続けている当該国に過度に配慮することによって、同白書の刊行が遅滞するということは、本末転倒であり、本問題の固定化に繋がりかねないとの危惧を感じざるを得ない。 右の点を踏まえ、以下質問する。 一 平成二十二年版防衛白書の閣議了承先送りは事実か。 二 今回の措置が事実であるならば、如何なる理由によるものか、詳細な理由を明らかにされたい。 三 今回の措置は、あくまでも閣議了承の先送りにとどまるものなのか、それとも「領土問題が未解決のまま存在」との記述を変更する可能性はあるのか。 四 平成二十一年版防衛白書では「わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が依然として未解決のまま存在している」と明記されているが、政府の今回の措置は、民主党の外交政策に基づくものであるか。 五 領土問題における過度な配慮は、相手国、そして国際社会に対する誤ったメッセージになると考えるが、政府の見解如何。 右質問する。 |