質問主意書

第174回国会(常会)

答弁書


答弁書第四六号

内閣参質一七四第四六号
  平成二十二年三月三十日
内閣総理大臣 鳩山 由紀夫   


       参議院議長 江田 五月 殿

参議院議員佐藤正久君提出北澤防衛大臣の発言の無責任性と閣僚としての責務に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員佐藤正久君提出北澤防衛大臣の発言の無責任性と閣僚としての責務に関する質問に対する答弁書

一について

 本年二月十二日の記者会見における御指摘の北澤防衛大臣の発言は、国家の意思に基づき行われる政治や外交の役割を否定していると受け取られかねず、また、自衛隊の最高指揮官である鳩山内閣総理大臣の発言を揶揄しているという誤解を招くようなものであり、自衛隊が厳格な文民統制の原則の下にあることを踏まえると、意図的なものでなかったとしても、幹部自衛官であり、かつ、部隊指揮官でもある者の公の場における発言としてふさわしくないものであったという趣旨で述べたものである。
 また、翌十三日の長野県長野市における御指摘の発言も、自衛隊の最高指揮官である鳩山内閣総理大臣の発言を揶揄しているという誤解を招くようなものであり、幹部自衛官であり、かつ、部隊指揮官でもある者の公の場における発言としてふさわしくないものであったという趣旨で述べたものである。
 したがって、「中央における発言と選挙区における発言に違いがある」との御指摘は当たらないと考えている。

二について

 普天間飛行場の移設問題については、政府として責任を持って解決すべき事柄であると考えており、安全保障上の観点も踏まえ、負担の軽減を願う沖縄県民の気持ちを何よりも大事にしながら、移設先となる地元の理解を求めつつ、米国とも調整をして理解を求めた上で、本年五月末までに具体的な移設先を決定する考えである。
 本年三月七日の長野県茅野市における御指摘の発言は、我が国の安全保障及び沖縄県民の気持ちを大事にするという観点から、国全体としてこの問題を議論すべきであるという趣旨で述べたものであり、お尋ねの「提案」については、まずは、与野党間で御議論いただくべき問題であると考えている。

三について

 北澤防衛大臣は、本年一月十五日に松本駐屯地及び自衛隊長野地方協力本部を視察するため、公務として長野県を訪問し、防衛大臣秘書官及び防衛大臣秘書官事務取扱各一名も同行している。そのほかの長野県への訪問については、北澤俊美参議院議員の政治家個人としての活動に関するものであり、政府としてお答えすることは差し控えたい。